沖縄県議選、区割り見直しは見送り 各会派の意見一致せず 24年選挙は現状維持

 沖縄県議会の議会運営委員会は29日、2024年の県議選に向けて議論してきた選挙区割りの見直しについて、見送ることを決めた。各会派で見直しへの賛否が割れ、意見が一致しなかった。議員定数や選挙区割りの見直しを議論する第三者委員会設置の早期検討を、改選後の県議会への申し送り事項とすることも確認した。
▼提示されていた区割り見直し案
 中頭郡区を東西2選挙区に分割する見直し案が議論の対象だった。8日の議会運営委員会と同様に、自民と無所属の会が見直しに賛成し、与党4会派と公明が「現状維持」を求めた。
 賛成意見としては「5割を切る投票率の中、県民から議会がどう見られているか真剣に議論すべき」「議会基本条例で(適宜、適切な)見直しを議論するよううたっている」などがあった。
 現状維持を求める会派は「一票の格差が広がる」「地域の市民から見直しを求める意見が特に上がっていない」「無投票選挙区を優先して考えるべき」などと理由を説明した。
 自民や無所属の会は、当事者である議員以外で議論する必要性があるとして第三者委員会の設置を求めた。一方で、24年の選挙に向けては日程的な余裕がないとして、設置検討を改選後に委ねた。
(大嶺雅俊)
【関連記事】
▼名護市区、保守分裂か 12年ぶり選挙戦の可能性 24年県議選
▼沖縄だけ?県議48人全員に個室 「アメリカ世」の名残に迫る
▼<県議の仕事>予算や条例、県民からの要望を議論
▼<県議の仕事>「代表質問」「一般質問」で県政の考え・取り組み問う
▼「マスク着用」県議会はどうする? 2月定例会は着用 6月以降は今後協議
 

© 株式会社琉球新報社