茨城県内、1~2月侵入盗多発 1日3件 県警注意喚起「在宅中も施錠を」

県警は自宅でできる防犯対策を発信している(県警ホームページより)

茨城県内で住宅侵入窃盗が相次いでいる。2023年は1月から2月末までに173件(前年同期比63件増)が確認された。1日当たり約3件発生していることになり、人口10万人当たりの認知件数(犯罪率)は全国ワースト2位。茨城県の犯罪率は近年、全国ワーストレベルが続いており、高止まりの状態だ。県警は「無施錠の窓や出入り口から侵入されるケースが多い。在宅中や短時間の外出でも鍵をかけてほしい」と呼びかける。

同課によると、173件の手口の内訳は、住人の不在時を狙う「空き巣」が135件と最多で、住人が就寝中の「忍び込み」が35件、住人が在宅中の「居空き」が3件で続く。

市町村別では、ひたちなか市が14件で最も多く、取手市が13件、土浦市が11件、笠間市と筑西市が各10件、水戸市と守谷市が各9件となっている。

被害のほぼ半数に当たる48%は無施錠の場所から侵入されており、ガラス破り(46.2%)より多い。手口別に見ると、「空き巣」のうち約35%、「忍び込み」のうち約83%は、窓や出入り口に鍵をかけていなかった。

県内は2014~20年にかけて、住宅侵入盗の犯罪率が7年連続全国ワーストとなり、21年もワースト2位だった。県警生活安全総務課は「県内各地で発生している。万が一、犯人と居合わせたら危険。施錠する習慣をつけてほしい」としている。

住宅の防犯のポイントは、防犯カメラを目立つ場所に設置▽暗闇で光るセンサーライト導入▽大きな音が出る防犯砂利を敷く▽窓に防犯フィルムを貼る▽窓にシャッターを取り付ける-などがある。

窃盗犯の約7割は侵入に5分以上かかると諦めるというデータもあり、同課は「施錠に加え、簡単に侵入されない防犯対策も重要」と指摘する。

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