県高校新人大会 バスケットボール男子 九州大会出場の大分豊府がワンランク上のチームを目指す 【大分県】

県高校新人大会でベスト4入りし、10年ぶりに九州大会に出場した大分豊府が次のステージへ駆け上がろうとしている。キャプテンの井上嵩斗(2年)は、「レベルの差を体感できたが、埋まらない差でもないと思えた。もう一度、九州大会で試合をしたい」と、九州の強豪校と公式戦で戦ったことでチームの新たな目標が見つかったという。

県高校新人大会では3回戦でシード校の日田と対戦し、第4クオーターで17点差を詰め、再延長の末に勝利した。続く準々決勝の中津北戦でも延長戦を制し、準決勝に駒を進めた。劇的な勝利で九州大会出場を射止めたチームは、飛び抜けた選手も身長の高い選手もいないが、1対1の個人スキルがあり、団結力が特徴だ。ドライブを得意とする井上や佐保卓弥(1年)が仕掛け、インサイドプレーが強い池部優斗(2年)、外角で待つシューターの足立嶺乃介が合わせて点を重ねる。

チームの支柱となる井上嵩斗

これまで攻撃は単発だったが、川谷治之監督は「試合を重ねるごとに、それぞれの持ち味を理解してきた。連係がうまくいき、攻撃に厚みが出るようになった」とチームの成長を感じている。進学校であるため練習時間が限られ、監督が直接指導できない日も多いが、井上が中心となり選手たちで練習メニューを考えることで自主性が高まった。またミーティングを頻繁に設けて問題点を見つけ練習に落とし込む。コミュニケーションを大事にしながら一体感を生み出している。

九州大会後はチーム全体の向上心が高くなり、練習ではレベルの高いチームとの対戦を意識して、一つ一つのプレー強度、正確性にこだわるようになった。4月9日から始まる九州四県対抗選手権大会県予選では、第4シードとなったが挑戦者であることに変わりはない。九州の強豪校との再戦を待ち望み、4強入りを目指す。井上は「まずは県予選でしっかり勝ち上がり、勢いをつけたい」と話し、池部は「僕たちは小さいのでみんなでリバウンドを取り、一体感を持って戦いたい」と意気込みを語った。

インサイドプレーで得点する池部優斗

(柚野真也)

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