選挙カーで選挙身近に 全国回る党首級には「金魚鉢」 神奈川・大井町のグリーンオート

選挙カーで投票率アップにつなげたいと訴えるグリーンオート・若狭社長=大井町上大井

 選挙カーで選挙のイメージを変え、投票率アップを-。そんな信念をもとに今回の統一地方選に向けて準備をしてきたのが自動車整備・選挙カーレンタルに携わるグリーンオート(大井町上大井、若狭侍郎社長)だ。これまでもガラス張りで全方位から候補者が見える通称「金魚鉢」を展開するなどし、選挙そのものを身近なものにしようと画策してきた。若狭社長は「選挙への関心が低いかもしれないが、その中でも(選挙カーが)候補者を選ぶきっかけにしてほしい」とアピールする。

 選挙カーレンタルを始めた当初は数台程度だったが、今や45台に。各地からオファーが届く“全国区”の同社では、2月初めには全車が予約で埋まった。国政選挙や知事選などで求められる“空中戦”と、地方選で求められる“地上戦”では、候補者側の需要が異なるという。

 数百万票を集める知事選で、その数の有権者と実際に握手をするのは難しい。従来のワゴン車では、身を乗り出した側にいる有権者しか交流ができないが、「金魚鉢なら道路の両側にいる聴衆に全身でアピールできる」と若狭社長。投票用紙への記入直前まで候補者選びを迷う有権者には、本人を見た経験が強みになるという。今回の統一地方選では、各党党首クラスの全国キャラバン用として受注しているという。

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