一対一の局面で勝敗を競う「デュエル」。
シュトゥットガルトに所属する日本代表MF遠藤航はドイツ・ブンデスリーガにおいて、2020-2021シーズンから2季連続でデュエル勝利数ランキング首位に輝いている。
だがそんなデュエルキングも今季は苦戦を強いられ、デュエル勝利数は310回(※2023年3月30日現在)で7位と、3連覇に黄色信号が点灯している状況だ。
現在ブンデスリーガで同ランキング上位の“デュエリスト”5人を紹介する。
5位 ヨナス・ヘクター
デュエル勝利数:317回
所属:ケルン
ケルンの新しいレジェンドと言われるヘクター。
2018年に降格がほぼ降格が決まりかける中、2023年までの長期契約延長。クラブOBのルーカス・ポドルスキやサポーターから「漢気残留」として絶賛された。翌シーズンは2部に落ちたチームをまとめ上げ、リーグ優勝と1部復帰を果たした。
今季は主に左サイドバックで23試合に出場し、危険な局面で激しく身体をぶつける球際の強さを見せてピンチの芽を摘み取っている。
2020年に個人的な理由で突然代表引退を表明。マンシャフトに43試合出場するも、受けたイエローカードはなんと0枚。クリーンなプレーでドイツ代表を支えた。
4位 ニクラス・フュルクルク
デュエル勝利数:321回
所属:ブレーメン
得点ランキングで15ゴールとトップに立つブレーメンのハンマーストライカーは、デュエルでも驚異的な強さを発揮している。
188cmの巨躯を上手く使ったポストプレー、打点の高いヘディング、重戦車のように相手をなぎ倒すようにゴールを奪うダイナミックさが際立っている。
29歳でドイツ代表未招集ながらカタールワールドカップメンバーに選出された遅咲きの男だが、グループリーグでスペイン代表戦、コスタリカ代表戦でゴールを奪った。
現在代表では6試合6得点と爆発中。ドイツ待望のストライカーがマンシャフトとチームをけん引する。
3位 フィリップ・ホフマン
デュエル勝利数:352回
所属:ボーフム
現在デュエル勝利数1差で3位に位置するホフマンは、下位に低迷するボーフムの中で一人気を吐いている。
身長195cmと圧倒的な空中戦の強さを見せ、高い打点から打ち込むヘディングは強力無比。ダイナミックなプレーだけではなく、利き足の左足から精度の高いシュートも放つ。
これまで9つのクラブを渡り歩くジャーニーマンで、1部では目立った活躍を見せていなかった。今季は25試合7得点とブレイクしており、チームの残留に一役買いたいところ。
2位 マヌ・コネ
デュエル勝利数:353回
所属:ボルシアMG
中盤の底で豊富な運動量と圧倒的な球際の強さでコネがランキング2位に入った。身長185cmと空中戦にも強く、強じんな肉体で相手を吹き飛ばすようにボールを奪い取り、バネを生かした推進力のあるスプリントで攻撃面でも存在感を出している。
今季はユリアン・ヴァイグルやクリストフ・クラマーとコンビを形成しており、阿吽の呼吸でチャレンジ&カバーを駆使した相手をはめ込むような連係守備を見せることも。
ちなみにユース年代でプレー経験のあるフランス代表とコートジボワール代表でプレーできる権利を持っており、どちらでプレーするか注目されている。
チェルシーかレアル・マドリーでプレーすることを夢に抱く21歳から目が離せない。
1位 ジュード・ベリンガム
デュエル勝利数:380回
所属:ドルトムント
今季、圧倒的な強さを見せる決闘者はベリンガムだ。
豊富な運動量、優れたカバーリングセンス、切れ味鋭いタックル、ショートカウンターの起点となるパスと攻守においてハイアベレージのプレーを披露。ドルトムントを首位に導く大車輪の活躍を見せている。
イングランド代表ではEURO2020、カタールワールドカップに出場。ワールドカップではイラン戦で代表初ゴールを挙げるなど、弱冠19歳と思えないプレーは世界に衝撃を与えた。
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デュエル勝利回数は2位を27回と大きく突き放す380回で独走している。若きデュエル王候補の活躍に、チームの11シーズンぶりのリーグ制覇がかかっている。