宇都宮商高の生徒が考えた 菓子店とパウンドケーキを商品化

パウンドケーキを開発した家庭クラブの生徒ら

 宇都宮商業高家庭クラブは、宇都宮市池上町の菓子店「岡埜(おかの)」と連携して4種類のパウンドケーキ「つなぐ」を開発し、同店で24日に販売を始めた。商品のデザインは同市内の専門学校が担当。同クラブ会長の2年冨田彩奈(とみたあやな)さん(17)は「高校や菓子店、専門学校を『つなぐ』お菓子ができた」と話している。

 同クラブが2016年、校内行事で記念になるものを作ろうと「校章入りパウンドケーキ」を開発したのがきっかけ。手作りのケーキを文化祭などで販売したところ好評だったため、学校のPRも兼ねて多くの人に味わってもらおうと商品化した。これまでにあった要望を踏まえて同クラブの生徒たちが試作を重ね、同店に協力を依頼した。

 同店は生徒と商品開発に当たり、「プレーンとチョコのマーブル」「果肉たっぷりバナナ」「紅茶とオレンジのオランジェ」「プレーンと紅茶のマーブル」の4種類を完成させた。素材の風味が生かされたケーキで、表面には同校校章の焼き印が押されている。

 包装袋に貼るシールのデザインは、生徒たちが描いた絵を基に、同市中央1丁目の宇都宮メディア・アーツ専門学校が制作した。店頭掲示用のポスターも作った。

 冨田さんは「これまでケーキを作ってきた先輩たちのおかげで商品化できた」と感謝。顧問の奥田之子(おくだゆきこ)教諭は「愛情が詰まったケーキ。多くの人に味わってほしい」と願った。

 ケーキは1個210円。同店の菓子職人大嶋千佳夫(おおしまちかお)さん(53)は「生徒たちの思いが詰まったケーキになった。趣旨を客に伝え、大切に販売したい」と話した。

販売が始まった4種類のパウンドケーキ「つなぐ」
つなぐシリーズの4種のパウンドケーキ

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