県重文指定・木造獅子を特別公開 児島の鴻八幡宮が4月1~3日

県重文に指定された鴻八幡宮の木造獅子=倉敷市児島下の町

 鴻八幡宮(倉敷市児島下の町)は岡山県重要文化財に今月指定された「木造獅子」を4月1日から3日まで特別公開する。普段は保存のため非公開になっており、同宮は「今回限りかもしれない貴重な機会なので、ぜひ見てほしい」としている。

 木造獅子は鎌倉後期から南北朝初期の作とされ、一対の阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)ともに高さは57.8センチ。全体に漆を塗った上に金箔(きんぱく)を張る「漆箔(しっぱく)仕上げ」を施している。制作年かどうかは不明だが「建武三(1336)年」と両像の底に記してあり、県教委によると、腰回りが引き締まり躍動感あふれる鎌倉から室町期の獅子の特徴を持っている。

 同宮では、秋季例大祭で演奏される祭りばやし「しゃぎり」が1997年に県重要無形民俗文化財に指定されている。河本貞紀宮司は「しゃぎりとともに有形無形のダブルの文化財指定になり大変光栄」と話す。

 特別公開は3日間とも午前9時~午後4時に社務所で見学を受け付ける。無料。問い合わせは同宮(086―472―3125)。

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