捜査書類を30年間ずさん管理 京都地検の50代事務官を処分 執務机や自宅に放置か

京都地検

 捜査に関する書類を約30年にわたってずさんに管理していたとして、京都地検は31日、同地検の50代男性検察事務官を減給2カ月の懲戒処分にしたと発表した。事務官は同日付で依願退職した。

 地検によると、1993年4月ごろから今年1月13日、事件記録に関する捜査関係書類75点を自宅や執務室の机に放置し、適正に管理しなかった。紛失はなかった。書類の内容については「被疑者や被害者のプライバシーの観点から明らかにできない」とし、事件数は把握できていないとしている。

 事務官は調査に対し、「書類の整理が苦手で、部署が変わるたびに書類を自宅に持ち帰るなどし、ため込んでしまった」と話しているという。同地検は「職員が、捜査関係書類を執務室内や自宅に放置していたことは誠に遺憾。再発防止に努める」などと述べた。

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