栃木県議選67人立候補 12選挙区で議席争い 人口減少、経済再生問う

気勢を上げる候補者と有権者=31日午前10時35分、足利市内(画像は一部加工しています)

 第20回統一地方選の前半戦となる県議選は31日告示され、9日の投開票に向け9日間の選挙戦がスタートした。定数50に対し、前回より3人多い67人が立候補を届け出た。全16選挙区のうち、4選挙区で立候補者数が定数を上回らず、無投票となった。人口減少や少子高齢化、物価高、新型コロナウイルス禍からの地域経済再生などを争点に、激しい戦いを繰り広げる。

 無投票となったのは日光市(定数2)、真岡市(同2)、芳賀郡(同2)、壬生町(同1)。前回より2選挙区減った。

 立候補者は現職42人、元職3人、新人22人。政党別は自民32人、立憲民主5人、公明3人、共産1人、日本維新の会1人、参政1人、無所属24人。女性候補は10人で、前回を2人上回り過去最多となった。

 5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)後の早期の衆院解散論がささやかれる中、各党は県議選を次期衆院選に向けた基盤固めや本県での党勢拡大の機会と位置付ける。

 県議会最大勢力の自民は立候補者全員を当選させ、過半数を維持した上で議席の上積みを目指す。立民も全員当選を目指すほか、連合栃木の支援を受ける無所属候補らと組織する会派「民主市民クラブ」の拡大を狙う。公明、共産は現有議席の死守を、維新、参政は初の議席獲得をもくろむ。

 県議選の投票率は、1975年から12回連続で下がり続けている。東日本大震災直後の2011年は初めて50%を割り、15年は44.14、19年は40.44%と下降の一途をたどっている。本県誕生150年の節目に行われ、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから2度目となる県議選で、若者を含めた有権者の関心がどこまで高まるかも焦点の一つとなる。

県庁のそばに設置された県議選候補者のポスター掲示板=30日午後5時35分、宇都宮市昭和1丁目

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