広陵エース 髙尾 大熱投 センバツ準決勝 9回 惜しくも突き放される

春のセンバツ、優勝候補の広陵(広島)が、20年ぶりの決勝進出を目指し、準決勝を戦いました。

準決勝 広陵 vs. 山梨学院 (甲子園)

先発は、3回戦で155球の大熱投を見せた2年生エース・髙尾響 。福岡で育った髙尾は、高校から親元を離れ、広島へ。スタンドでは、成長した息子のマウンド姿を見守る父・大輔さんの姿がありました。

髙尾響 投手の父 大輔さん
「いままで通り自分自身のピッチングができれば、それが一番いいかなと思う」

その髙尾は初回、先頭打者を空振り三振に切って取ると、続く打者を外野フライに打ち取り、危なげなく無失点でスタートします。

そのウラ、まずは先頭の 田上夏衣 。追い込まれながらもライト後方へ打球を運び、いきなり2塁まで進みます。そのあと、1アウト1・3塁のチャンスを作ると、4番キャプテンの 小林隼翔 。ここは堅実にライトへの犠牲フライ。広陵が、先制点を奪います。

同点で迎えた3回から髙尾は、1段階、ギアが上がりました。3回・4回を三者凡退に打ち取ると、極めつけは6回。すべてのアウトを三振でとり、尻上がりに調子を上げていきます。

そんな髙尾の投球に、バックも守備で盛り立てます。7回のシーン。まずはキャッチャーの只石貫太 。ノーアウトでランナーを背負うと、自慢の強肩で盗塁を阻止します。

さらに2アウトランナー2塁のピンチで…。センターへのヒットで逆転かと思いきや、センター・田上夏衣 の好送球で得点を許さず! 同点のまま、試合は終盤へと突入します。

しかし、9回、ここまで好投してきた髙尾は、1アウト2塁のピンチを背負います。
投じたきょうの140球目。ここで痛恨のタイムリーを放たれ、ついに勝ち越しを許します。

さらに、ここから連続タイムリーを浴びるなど、山梨学院を止めることができず、広陵高校は準決勝で姿を消しました。

広陵 1 ー 6 山梨学院

広陵高校 中井哲之 監督
「本当に髙尾は粘り強く、よく放って(投げて)くれました。勝負しにいった球は、そう打たれていないようにわたしは思っていますので、本当によく投げてくれたと思います」

広陵高校 高尾響 投手
「やっぱりピッチャーがだめだったら試合が成り立たないので、ピッチャーで流れを作っていけるようにこれからしっかりと練習していきたいと思います」

広陵高校 小林隼翔 主将
「バッティングも守備も走塁もすべてレベルアップしないと、夏は絶対、勝てないと思うので。バッティングは今回、課題で出た最後の1本というところを出せるようになれたらなと。すべてにおいてレベルアップしないといけないと思っています」

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