伝説のドラマ『北の国から』史上初のアパレルブランド!?現代社会に通ずるSDGsのメッセージを次世代に紡ぐ。

国民的なテレビドラマ『北の国から』

「電気がなかったら暮らせませんよッ」。このセリフからはじまった国民的なテレビドラマ『北の国から』。放映から40年経った今でも、舞台となった麓郷(北海道富良野市)のロケ地には、世代を超えて多くのファンが訪れている。

『北の国から』史上初のアパレルコラボレーションアイテムを発表

東京で18年間、アパレルブランドを運営してきた株式会社ジコン(代表取締役兼デザイナー清水護氏)は、『北の国から』のドラマの中で時代に逆らった生き方をする主人公“黒板五郎”に、SDGsの発想を40年以上も前から実践していることに刺激を受け、“次世代に『北の国から』を紡いでいく”と決断。数々の名場面や名言をベースにしたデザインは、往年の『北の国から』ファンのほか、少しだけ見たことがある人やこれから初めて見る人にも、どこかしらクスリと笑えるようなユーモアを織り交ぜている。さらに、布を織ったときの繊維くずや洋服を作る工程で出るハギレを利用したエシカル素材、アップサイクルした繊維、オーガニックコットンなどを使い、『北の国から』の世界観を現代社会へSDGsを伝えるメッセージとして表現した。

アパレルの枠を超えた活動を展開

2019年に立ち上げたアパレルブランド「THE BEYOND AND PRODUCTS」の新たな原動力として動き出した、『北の国から2023‘冬』と銘打った『北の国から』史上初となるアパレルコラボレーションプロジェクト。ブランドのコンセプトは企画背景に重きを置き、アパレルの枠を超えた活動を展開すること。新たに発足したクリエイティブチームは、ディレクションを清水護氏が務め、カメラマンには岩佐篤樹氏、スタイリストに宇都宮春男氏、俳優の渋川清彦氏と駿河太郎氏をキャスティングし、冬の富良野で撮影ロケを決行した。2023年3月21日から東京、愛媛、札幌、富良野の5カ所で展示会を開催し、富良野市内では、北の国からドラマ館でも取り扱う予定。富良野市ではふるさと納税返礼品やシティプロモーションのひとつに活用するなど、アパレルの枠を超えたコラボレーションを展開していく。

「今まではブランドとしてやりすぎて終わった後に何も残らないことに後悔した。『北の国から2023‘冬』は、倉本聰先生にデザインを見ていただきながら、現代版の『北の国から』のつもりでやっている」と話す清水氏。

『北の国から』のイメージを現代版にアレンジ

黒板五郎といえば、ドカジャンの色はネイビーでニットキャップにはつばが付いているイメージだが、清水氏は「過去をオマージュするのではなく、現代版として新しい『北の国から』を表現した」と話す。今回デザインしたドカジャンは、ブラック調のグレイを使い、倉本聰氏からリクエストされたというクレイジーパターンは、パーツごとに違う配色になっている。「ジャケットの中はTシャツ1枚でも極寒で耐えられるものが良い」という話もあり、少し高級なダウン素材を使い、襟の上までファスナーを付けた。ズボン裾にドローコードを付け、スニーカーやブーツを履いた普段着コーディネートもできるようにした。『北の国から』ルックをしているが、バラバラにすると普通のダウンジャケットとおしゃれなカーゴパンツで、機能性の高いアウターになっている。

ちょっと笑えるグラフィックデザイン

『北の国から』のグラフィックは肖像権の関係で、シルエットを含めて黒板五郎を想像させるものは使っていない。清水氏は「時間はかかりましたが、表現の方法をいろんな角度で考えることができました」と話す。富良野に来るたびに一般財団法人倉本財団を訪問してデザインを見てもらい、テレビ局に何度も確認を取りながら、ギリギリのところを攻めた結果、「やれる範囲のことはすべてやった。結果的に、ちょっと笑えるデザインになりました」と、企画から制作までの3年間を振り返る。

倉本聰氏に書いてもらったという「子供がまだ喰ってる途中でしょうが!!」「お前ら負けて逃げて行くんじゃ」の直筆文字。『北の国から』を知らない人にも伝わるように、ひとつひとつのデザインに説明書を付けて、『北の国から』フリークの人が見ると、面白くてちょっと笑えるようなグラフィックデザインになっている。

SDGsを意識したリサイクル素材

『北の国から』の精神とクリエイティブをベースに、廃材を使って新しいものを生み出すことにこだわったというリサイクル素材。靴下に使っている材料は、リサイクルスーピマコットンという尾州の企業の倉庫に残っていた超長綿と呼ばれる高品質なコットンを使っている。細い糸を作る際にそぎ落とされる「落ち綿」を再利用し、これに調湿・調温、防臭・抗菌などの高機能素材メリノウールを交撚したオリジナルの糸で編んだもの。このほか、ニットキャップの素材はアップサイクルの生地を使い、Tシャツにはオーガニックコットンとコットン100%を使っている。

富良野市長の表敬訪問と『北の国から2023‘冬』富良野ロケ

『北の国から2023‘冬』と銘打った『北の国から』史上初となるアパレルコラボレーションアイテムのイメージ写真を撮るため、富良野ロケを決行。『北の国から』のロケ地を中心に3月17日~18日の2日間で行われた。旭川空港から現地入りした撮影チームは「山岳に囲まれた富良野盆地と直線道路を走り、北海道らしい景色に癒された」と話す。

天気は快晴、そのまま十勝岳の吹上温泉で撮影が始まる。

富良野市内に移動し、『北の国から』のロケ地となった喫茶あかなら(旧北時計)でコーヒーを飲みながら撮影していると、窓の外に大粒の雪が降り始めた。「いろんな天気の富良野を撮ることができている。明日の早朝の布部駅が晴れてくれたら完璧」と天候に恵まれ気分も上がる中、撮影チームは富良野市役所に向かった。

富良野市長を表敬訪問

アパレルの枠を超え、地域に根差した活動を展開することを目標にしている撮影チームは、富良野市役所を訪れ、北猛俊市長を表敬訪問。『北の国から』の名場面と「FURANO CITY」をデザインしたTシャツを披露した。『北の国から2023‘冬』のアイテムは、富良野市ふるさと納税返礼品としても取り扱う。

左/駿河太郎氏、中央/北猛俊市長、右/渋川清彦氏

『北の国から』の名場面で盛り上がる北猛俊市長と撮影チームの清水護氏、駿河太郎氏、渋川清彦氏。富良野ロケの様子や富良野の観光など、アパレルの枠を超えた活動について懇談した。

ドラマ『北の国から』は全部見てきましたか。

(駿河太郎さん)

僕は全部見てきました。集中して全部見たのは今回が初めてで、これ覚えているなという感じでしたね。今回の富良野ロケでは、布部駅が一番楽しみです。明日は早朝から布部駅で日の出待ちです。

(渋川清彦さん)

まだ15話までしか見てないですけど、布部の駅は第1話で出てくるので、あのままの景色がまだ残っているのか楽しみですね。

一番印象に残っている名場面はなんですか。

(渋川清彦さん)

「夜になったら眠るンです」あれが良いですよね。第1話ですよね。一番印象に残っているのは、五郎が純に敬語で話していたんですが、先生に「なぜ敬語なんですか」と言われて、「ハッ」と気付く場面。自分の息子と距離を取っていたことを先生に言われて気付くところが、すごく印象的でした。

(駿河太郎さん)

俺はやっぱり「ボンゴレスパゲッティ」。喫茶店でジェノベーゼのスパゲティを初めて食べた後、川に行って「ボンゴレスパゲッティ」ってなったとき。それまでは真面目に見ていて、ぜんぶ真に受けていたんですけど、あの五郎を見たときにこれは喜劇だということに気が付いて、腹を抱えて笑いました。そこからはより面白くなりましたね。僕は役者目線で見ちゃうから、今のドラマとか映画で、あの間の取り方で「ボンゴレスパゲッティ」は言えないし、“画がもつ”とはこういうことなんだと思いました。

『北の国から』と富良野の観光

(駿河太郎さん)

10年くらい前にサーフィンを始めたんですが、スノーボードでサーフィンに似ている感覚が味わえると聞いてから20年ぶりにスノーボードを始めました。スノーサーフというパウダースノーを滑るための板があって、パウダーに入るとグーンと浮いてくるんです。北海道は今シーズン3回滑りに来ていますが、富良野スキー場は明日が初めてです。規模が大きいので、ゲレンデを滑るだけで十分面白いと聞いて楽しみです。

富良野の魅力は広い土地と綺麗な水と空気。広い場所にバレルサウナを作ったり、綺麗な川の横でサウナに入れるようなオートキャンプ場があると、土地と水と空気を活かせる気がします。サウナで一番大事なのは水です。水の良さは十分にそろっているので、綺麗な水風呂の横でサクッとサウナに入れて、そこに美味しいオムカレーを食べられるカフェがあれば、若い人が集まります。『北の国から』を知らなくても、来てみたら『北の国から』があったというように、若い世代に富良野を知ってもらうきっかけができれば良いですね。

ふるさと応援大使になっている渋川市の魅力

(渋川清彦さん)

渋川市は伊香保温泉が有名です。同級生がたくさんいて、いろんな活動をしていますが、「1000人ROCK FES.GUNMA」というイベントをしている仲間もいます。伊香保グリーン牧場というシープドックショーをするような広大な場所に1,000人が集まって、同じ曲をやるというイベントです。ボーカル500人が生声で歌い、ギター200人、ベース200人が全国から集まってきます。群馬県出身のBOØWYの曲を一斉にやるんですが、一曲といってもみんな盛り上がるのでアンコールで同じ曲をやったりもします。最初は「B・BLUE」とか「Dreamin’」で、みんなコスプレみたいな感じで、すごい面白いです。

最近では、渋川市を舞台にした映画にも出演しています。監督が同じ高校の卒業生で、渋川市で映画を撮りたいということになり、知っている人に声をかけるところから手伝いました。来月、その映画が渋川市民会館で無料上映されます。ふるさと渋川市の魅力は、面白くて情に厚い人が多いところです。いい意味でのバカというか、いいやつが多いのが一番の魅力です。

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