うらじぬの 俳優生活25年でひとり芝居に初挑戦 台本32ページ分は“うろうろ、ぶつぶつ”と覚える

個性派俳優・うらじぬのさんにentaxが独自にインタビュー。日本テレビのドラマ『ブラッシュアップライフ』に出演し、現在Huluで『ぺーたんのFirst Love』というオリジナルアナザーストーリーが配信中。前回に続き第2弾の今回は、約25年にわたる俳優生活の中で初めて挑戦するひとり芝居『押忍、わたしたち』(4月13日~16日)への意気込みや、原点となった井上ひさしさんの舞台について、さらに海外進出も視野に今後の目標などを語ってもらった。

ドラマ『ブラッシュアップライフ』に出演

■俳優・うらじぬの×entax独自インタビュー

――4月上演のひとり芝居『押忍、わたしたち』では、俳優を志して25年経った今だからこそできる挑戦だそうですが、意気込みは?

こんなに自分のことだけを考える公演が初めてなので、今持ち得るすべての力で精いっぱいやりたいなと思っています。セリフの量が多く、それをひとりでずっと皆さんの前でしゃべるということが舞台でも日常でもないことなので、そこがまず新しい挑戦になると思います。

――25年の俳優生活の中でこれほどセリフのある役は?

ないですね。今まで演じてきた役のセリフを全部足してもその倍ぐらいあると思います(笑)

―― 『押忍、わたしたち』では、今までとは違う新しい姿を見せるということで、どのようなチャレンジをなさるのですか?

ひとり芝居をするということ自体がまず大きなチャレンジですし、自分だけで舞台の空間を埋めて表現していくというのがどれだけできるのか、というチャレンジでもあります。

『ぺーたんのFirst Love』がHuluで配信中

――ひとり芝居そのものが今回初めてですか?

そうですね、初めてです。単純に体力をつけないと無理だなと稽古初日で思ったので、そこからNintendo Switchのリングフィット(アドベンチャー)をしています。もっとジムに行っていますとか言えたらよかったんですけど(笑)

――ひとり芝居の台本32ページ分のセリフはどう覚えるのですか?

家や外でずっとうろうろしながら、ぶつぶつとしゃべって覚えています。いつもだったら相手のセリフを録音して聞きながら覚えているんですけど、今回自分しかいないので、ただひたすら反復して、覚えるようにしています。

――うらじさんが大切にしている映画、作品はありますか?

ひとり芝居に興味を持つきっかけとなった、井上ひさしさんの『化粧』という作品はずっと心に残っています。ひとりの俳優さんのパワーでお客さんをいろんなところに、いろんな感情とともに連れて行くことができる、というのは舞台の素晴らしいところだと思いますし、この作品は自分の俳優活動の支えの一つになっています。

――今回の挑戦で参考に?

ひとり芝居をやりたいなと思ったきっかけがその作品だったので、脚本の山西君にもその話は共有しています。反映されているわけではないんですけど、でもすごく下支えしてくれているところがあります。

――ひとつの夢が今回かなったということですか?

そうですね、挑戦したみたかったものに、今挑戦できている感じですね。

――今後、挑戦したいことや、ご自身の夢は?

今回のひとり芝居をやり終わったときに自分がどう思うのかなというのを、今楽しみにしているところで。終わったあとに自分ともう1回向き合ってそのときにどんな新たな挑戦が生まれるのか、それを今から心待ちにしています。

――この先、海外の映画とかは?

とても興味はあります。作り方がまた全然違うんだろうなと。演技の取り組み方も国によって違うことがいっぱいあると思うので、そのあたりも興味があります。

――配信もあるので海外の監督さんとも組んで?

オファーがあれば是非とも(笑)見つけてくださるといいですけど。

【Profile】うらじぬの
1989年、千葉県出身。大阪芸術大学卒業後、劇団子供鉅人に入団。2016年、レプロエンタテインメントに所属。数多くの舞台、映画やドラマなどの映像作品に出演し、コメディーからシリアスまで独特の存在感のあるキャラクターを演じてきた。日本テレビ・2023年1月期放送の『ブラッシュアップライフ』では島本加奈子(ぺーたん)役を熱演。2023年4月には初のひとり芝居『押忍、わたしたち』を上演。8月には直木賞作家・西加奈子原作の初主演映画『炎上する君』が公開予定。

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