富山日産、北星HDに譲渡 富山、石川の日産系一本化

北星ホールディングスの傘下に入った富山日産自動車の本社=富山市西新庄

 富山日産自動車(富山市)は31日、富山、石川県内の日産系ディーラー3社を傘下に持つ北星ホールディングス(HD、金沢市)に株式を譲渡し、子会社となった。これに伴い、両県の日産系ディーラー4社が一本化された。

 自動車販売業界では、人口減少などによる国内新車市場の縮小を見込み、販売体制の見直しが進められている。富山日産は31日の臨時株主総会と取締役会で、北星HDの傘下に入ることを正式決定した。北星HDは両県で計54店を運営する。

 富山日産は1946(昭和21)年に設立され、富山県内に新車販売6店、レンタカー4店を持つ。新体制では会長に小杉雄二HD社長、社長には岩島達郎日産サティオ富山取締役が就いた。白倉三喜富山日産社長は取締役相談役となる。

 北星HDは、電気工事やタクシー事業などを幅広く展開する米沢電気グループ(金沢市)の1社。石川日産自動車販売、日産プリンス金沢を経営する。2019年には、日産ネットワークホールディングス(横浜市)が株式を持っていた日産サティオ富山(富山市)の株式を取得し、子会社化した。

 北星HDは23年度の売上高は前年度比13%増の380億円を見込む。小杉社長は「北陸の地盤を強化し、日産のシェア拡大、収益の向上につなげたい」と話した。

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