<南風>イクメン卒業

 もうそろそろさ、「イクメンですね」なんて言われて、内心ドヤ顔になるのをやめませんか? 知らず知らずのうちに夫婦間で家事育児の線引きしていることに気付きましょ。今回は夫婦のチームビルディングについて、耳が痛いけど必要だよねってお話を。(誰の耳が痛いのだろう…)

 総務省が公表した「令和3年社会生活基本調査」(6歳未満の子どもを持つ世帯)によると、夫の家事関連時間(育児も含まれてるよ)は土日を含む週全体の平均で1時間54分。妻は7時間28分。肌感覚でもまだまだ、男性の家事・育児の時間が少ないことが圧倒的に分かるよね。ここで言いたいことは「ほら、旦那さんもっと頑張ろうよ」なんてことでは一切なくて。

 最近では、保育園に子どもを送り届けるお父さんの姿や、休日の朝から公園でベビーカーを押して子どもたちと遊ぶパパの姿がかなり増えてきたよね。

 そこでさ、「そりゃ、平日遅く帰って来るし、家事はほとんど私がやってるし、それくらい…」と言う気持ちをちょっと切り替えて、チームビルディング(個々のスキルや能力・経験を最大限に発揮し目標達成できるチームを作り上げるための取り組み)の視点から夫婦を捉えてみませんか?

 旦那さんは平日忙しい仕事なら、勤務の前後に奥さんをフォロー(保育園の準備とかお便り帳の記入とか洗濯物畳みとかね)などして奥さんは土日の午前中(とかいいつつ15時ごろまで)の時間をもらってリフレッシュや仕事の続きをすることもありだよね。

 有限の時間をお互いに共有(提供し合う)し、お互い尊重し合い、得意不得意を補い合えれば家事育児の時間だけでは見えないバランスの取れた夫婦間になるんじゃないかな。イクメンなんて当たり前じゃん。じゃ奥さんは何て称するの? チームでやっていこうよ。

(玉城伸悟、主任保育士 tetote代表)

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