つんく♂、母校で「それ、やり抜いてみて!」と金言 声帯摘出告白から8年 近大入学式を3年ぶりに総合演出

音楽プロデューサーのつんく♂(54)が1日、母校・近畿大学(大阪・東大阪市)の入学式に登場し、新入生に向けて「それ、やり抜いてみて!」とエールを送った。

3年ぶりに母校の入学式の総合プロデュースを担当。祝辞では壇上に登場し、スクリーンには自身のメッセージが代読音声とともに流れた。「皆さんに会えてとても嬉しいです!」と喜びを伝えた。

つんく♂は2014年3月に喉頭がんを患っていることを公表。2015年4月、同大学の入学式で、声帯の摘出手術を受け「声」を失ったことを告白した。当時を振り返り「僕の話を真剣に聞いてくれる皆さんの表情や雰囲気に、とても励まされました」と感謝した。

告白から8年、つんく♂はその時と同じ舞台で、新入生へ向けて「本日、先輩として、皆さんに言いたいことはひとつだけです。『それ、やり抜いてみて!』たったそれだけです」と伝えた。

信用金庫の内定を辞退してバンド活動を継続。時には「アホ」と後ろ指を指された過去をふまえ「日本では『アホなこと』と言われてしまうことでも、世界から見れば『ブラボー!』と褒めてもらえることもたくさんあります」と勇気づけ、「かくいう僕もまだ夢の途中。皆さんは僕の後輩だけど、ライバルでもあるんですよ!」とメッセージを送った。

閉式後、つんく♂はチャットに文字を打ち込む形式で取材に応じ、3年ぶりの総合プロデュースに「不安でしたが、うまくいったと思います」と安堵。新年度について「健康第一」としつつ「エンタメの力を信じて、世界に負けない作品を作りたい」と力強く意気込んだ。

入学式には、約8000人の新入生が午前と午後の2部に分かれて出席。サプライズゲストとして、近大OBのお笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダル(38)と霜降り明星のせいや(30)が登場するなど、盛大に新入生の門出を祝福した。

大阪締めで入学式を締めくくった(左2人目から)霜降り明星・せいや、コロコロチキチキペッパーズ・ナダル、月亭文都、つんく♂
母校・近畿大学の入学式に出演した(左から)寺川綾氏、霜降り明星・せいや、コロコロチキチキペッパーズ・ナダル、つんく♂

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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