ベビーカーを押して移動すると思わぬ不便に直面する。わずかな段差に車輪が引っかかる。徒歩なら簡単に通れる場所もベビーカーだと狭い。車いすで生活する人はもっと多くの不便を感じているだろう
▼3月の「いとまん平和トリムマラソン」には、障がいの有無にかかわらず子どもから高齢者まで幅広く参加した。同じゴールを目指して交流し、互いの理解も深まったはずだ
▼障がいのある子もない子も一緒に学ぶインクルーシブ教育は各地で進む。先進地の大阪では、勉強で知り得ない多様な経験を積んでいるという。子ども時代の学びは大人になっても生きる
▼特別支援学級の児童が通常学級で学ぶ時間を週の授業の半分以下とするよう、文部科学省が通知を出した。インクルーシブ教育の後退を懸念する意見も上がる。子どもたちの学びに何が大切か考え議論してほしい
▼色んな立場の人が交流することで、さまざまな気付きを得られる。目指すべきゴールは誰もが暮らしやすい社会をつくること。その実現に向けた努力は欠かせない。
