心の毒のもと「ストレス」で体調が悪くなる理由とは?ストレスを感じる仕組みはなぜあるのか【健康図解 毒出し】

ストレスは命を守る大切な体の機能

ストレスが心の毒となり、心身にダメージを与えるのなら、なぜ体にはストレスを感じる仕組みが備わっているのでしょうか。今から数万年前、私たちの祖先は狩猟や採集をして暮らしていました。敵と出会った瞬間には、命がけで戦ったり必死に逃げたりすることも。その際、素早く体を動かせるよう心拍数や血圧を急上昇させ、筋肉や脳の血流を増やす必要があったのです。

これが「ストレス反応」。現代の私たちが恐怖や不安を感じたとき、頭に血がのぼったり胸がドキドキしたりするのは、原始時代を生き抜くために獲得した大切な体の機能だったのです。しかし、命の危機に直面することがほとんどなくなった現代において、過度なストレスはむしろ心の毒となって不調を生み出しています。

その1つが自律神経のバランスの乱れ。血流が滞り、頭痛や腰痛などを引き起こします。また、めまいや腹痛、睡眠障害などの症状が表れる場合も。このように、解消できずに長く続くストレスは不調を引き起こすこととなり、蓄積すればするほど見過ごせない大きなダメージとなっていくのです。

出典:『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』工藤孝文

【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』
工藤 孝文

本書ではこころやカラダの健康法などで数々の著書を持つ、健康の専門家である医師による、誰でも簡単にできる“毒出し法”を紹介します。病院で調べても原因がわからない『メンタルから来る体の不調』、内臓脂肪、コレステロール、血糖値、高血圧といった『生活習慣から来る体の不調』など、『こころ』と『からだ』両方の原因による不調の解消法をたっぷり掲載します。自律神経の乱れやうつのような症状を感じている人にはこころの毒出しになる、『飲むだけで安眠をもたらす飲み物』や『自律神経が整う食べ物』など、誰でもできるストレス解消法を掲載します。

© 株式会社日本文芸社