岩佐歩夢、FIA F2ドライバーズランキング首位浮上も「ダムスがトップになったことが重要」

 4月2日、2023年FIA F2の第3戦メルボルンのフィーチャーレース(決勝レース2)が、オーストラリアのアルバートパーク・サーキットで開催され、レッドブル&ホンダ育成の岩佐歩夢(ダムス)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。岩佐はこの勝利でドライバーズランキングトップに浮上。また、チームメイトのアーサー・ルクレールが3位に入ったことで、ダムスがチームランキングトップに浮上した

 岩佐はレース後、「結果として、自分にとってもチームにとっても一番いいものになりました。タイヤマネージメント、ピット作業などすべてがうまくいって、チームとしてのポテンシャルを示せたことがうれしいです」と、フィーチャーレースを振り返った。

「マシンについては、前戦まで苦しんだスピードの問題が改善されて、一番と言っていいパフォーマンスだったと思います。スプリントレースのアクシデントは残念でしたが、その後に単独で走れたことも今日のこの結果につながりました」

「チャンピオンシップで1番手となりましたが、自分の考えではチームがトップになったことが重要で、チームメイトとともにチームのチャンピオンシップを考えていけば、おのずとドライバーの結果はついてくるということを感じました。これからもチームとして強くなることを目標に、少しずつでも改善を進めていきたいと思います」

2023年FIA F2第3戦メルボルン 岩佐歩夢(ダムス)

 また、岩佐はレース終了直後の会見で「簡単なレースではありませんでした」と、2度目のセーフティーカーの後にタイヤの温度維持に少し苦戦していたと明かした。

「2度目のセーフティカーまではペースは良く、後続とのギャップをうまく保つことができました。でも、2度目のセーフティーカーの後はタイヤの温度を保つのがかなり難しくなり、少し苦戦しました。ポジションをキープするには十分でしたが、それでもファイナルラップはかなりきつかったと思います」

 会見でランキング首位はプレッシャーになるかと問われた岩佐は「正直なところ、プレッシャーはありません」と答えた。

「ただただ、1戦1戦で優勝したいと思い、チームと一緒にクルマとパフォーマンスを向上させていこうと取り組んでいます。それが、フィーチャーレースでダブル表彰台を獲得できた理由だと思います。今回の1-3はチームとして、本当に大きなポイントになりました」

 次戦となるFIA F2第4戦バクーは、4月28日〜4月30日に、アゼルバイジャンの首都バクー市街地に特設されたバクー・シティ・サーキットで開催される。ランキングトップとなり、追われる立場となった岩佐とダムスがどのような戦いを繰り広げるか。引き続き注目が集まる。

2023年FIA F2第3戦メルボルン 岩佐歩夢(ダムス)

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