◆横浜DeNA2-6阪神
七回2死一、三塁、宮崎の打球が左中間を破ったのを見て田中三塁コーチャーが腕をぐるぐる回す。一走佐野は本塁に突入するもタッチアウト。この回2得点にとどまり、反撃の機運はしぼんだ。
好調の1番佐野、2番宮崎の後ろを打つ4番の不振が気がかりだ。牧は開幕戦で内野安打を放ってから11打席連続無安打。焦りかボール球にも手を出し、選球眼の良い本調子の姿とは程遠い。
WBCの戦いを終えてチームに合流してから実戦を踏まずに開幕を迎えた。限られた期間の中、打撃練習で広角に打ち分けながら感触を取り戻そうとしている。ただ、牧は「シーズンが始まってしまえば言い訳になってしまう。4番を打たせてもらっている中で貢献できていない。本当に情けない」と責任を背負い込む。
三浦監督も「どう見ても状態は悪いが、外すわけにはいかない」と大黒柱の復調を待つのみ。4日の本拠地開幕へ牧は気を引き締める。「ホームで勝つしかない。6連戦でいい流れができるように。自分の仕事を全うしていきたい」。まず1本。4番が打てばチームの雰囲気は一変する。