揮毫入り扇子求め列 大田原の王将戦、対局の記念に販売

記念扇子を買い求める将棋ファン

 将棋の第72期王将戦の記念扇子が2日、栃木県大田原市堀之内の市ピアートホールで販売され、多数の将棋ファンでにぎわった。

 記念扇子は、藤井聡太(ふじいそうた)王将=竜王・王位・叡王・棋聖・棋王の六冠=(20)と羽生善治(はぶよしはる)九段(52)の両対局者の揮毫(きごう)がプリントされている。市を中心とした実行委員会が3月24、25日に開いた「祝勝会」「王将防衛記念イベント」の入場者に限定で販売したが、在庫が確保できたため、一般向けに販売した。

 この日、午前9時の販売開始30分前には、駐車場に50台以上の車が停まり、約60人の将棋ファンが列をつくった。販売開始15分後には、約100本が売れるほどの盛況ぶりだった。

 同8時半過ぎに並んだ本町1丁目、会社員五十嵐友也(いがらしともや)さん(30)は「前夜祭と大盤解説会は抽選で落ちてしまったが、記念扇子を買えてうれしい」と笑顔。週に1回、大田原高将棋部で将棋の指導を行う、さくら市押上野崎修市(のざきしゅういち)さん(72)は「プレゼント用に買った。売り切れている心配はあったが購入できてラッキーだった」と話した。

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