5億円の部屋も完売!? 札幌に高級タワーマンション続々!

今回のけいナビは、MCの杉村太蔵さんがスタジオを飛び出し、札幌で建設が進んでいるタワーマンションの現場を訪れた。

【北6東2にタワマン 災害にも強い!?】

まずやってきたのは、JR札幌駅の東側、北6条東2丁目の再開発エリア。もともと卸売業の会社の事務所がたくさんあった場所なのだが、老朽化のため解体。その敷地を活用し、再開発事業が進んでいる。

そこで出会ったのが、しょーこさん。札幌市内の再開発や建物、土地に関する情報をまとめたウェブサイト「札幌クリップ」を運営。再開発ブロガーとして活躍している。フォロワー数は5000人以上だ。

ここに建つマンションは、ライオンズマンションの大京をはじめとする5社が開発中だ。

その名も「ザ・札幌タワーズ」。ともに30階建て、197戸のウエストタワーとイーストタワーで構成する大規模マンションだ。4LDKの部屋で2億2000万円ほど。1LDKでも4000万円近いお高めな物件。しかし、都心のど真ん中という立地が人気を集め、すでに北海道内外から1000件以上の問い合わせがあるという。今月から販売を開始、2025年春以降順次、完成する予定だ。

「災害に強い」というのも1つのコンセプト。物件のすぐそばにあるエネルギーセンターから直接、各住戸にお湯が供給されるため、どの部屋にも給湯器がない。利便性だけでなく、災害への備えも万全だ。

【ホテルに病院も!?札幌の東エリアが熱い!?】

また、このエリアではホテルも。手掛けるのは、通信販売大手のベルーナ。ベルーナといえば先月、洞爺湖にあるホテル2館をカラカミホテルズ&リゾートから取得すると発表。近年、全国でホテル事業に力を入れているのだ。

そしてこの再開発エリアの東側ではもうひとつ、病院の建設も進んでいる。約5万平方メートルもの巨大施設、カレス記念病院だ。札幌駅から徒歩10分、2025年4月にオープンする予定で、病室は完全個室。北海道最先端の医療設備を備えた拠点病院となる。

【5億円の部屋も完売!?札幌駅北口徒歩3分のタワマン】

札幌駅北口にできるのが、「ONE札幌ステーションタワー」。地上48階建て、総戸数はなんと624戸。ことし12月に完成する予定だ。大和ハウス工業など大手4社が共同開発する。JR札幌駅の北口まで徒歩3分という、類いまれな立地条件が売りで、最上階はなんと5億円だという。

モデルルームへ足を運んでみると…。45階を再現した景色が!

実はこちらのマンション、札幌だけでなく首都圏にもブースを設けるというこれまでにないセールス手法をとった。その結果、これまでに販売戸数の9割以上の514戸が成約に至った。なんと、5億円の部屋をはじめ、最上階5戸全てが抽選販売だったという。

一体だれが買っているのか。担当者によると、北海道内の人が6割、首都圏を含む北海道外が4割で、経営者や医師、弁護士などが多いようだ。さらに「これだけの大都市で中心の駅直結の物件はそうはない。全国的に札幌という街は評価も高い」と話す。北海道新幹線の延伸によって再開発が活性化していることも要因のようだ。

【北海道新幹線の延伸で人気高まる!?】

2030年度の開業を目指す、北海道新幹線。全長212キロの8割を占めるトンネルの掘削工事が着々と進み、これからトンネル以外の高架橋などの工事が最盛期を迎えるという。

気になるのが、これまで見てきたタワーマンションのすぐ近くに設けられる北海道新幹線の駅舎の工事の進み具合だ。駅舎は、札幌駅の南側に新たに建つ再開発ビルの真横に設けられる。現地では今、新幹線の高架橋を支える杭を設置する工事が進んでいるところだ。

そして、東1丁目では、新幹線高架橋の下に札幌市からの請願を受けて、新幹線専用の改札口を設置する計画も。この改札口はなんと、ツインタワーマンションのすぐそばに。こうした抜群の利便性がマンション人気の背景にあるようだ。

【市街地では商業施設の再開発も相次ぐ】

札幌を代表する商店街、狸小路。ここで5年前から動いている注目の再開発事業が。南2条西3丁目の一角で建設が進むモユクサッポロ。モユクとは、アイヌ語で狸の意味。地下2階から7階に商業施設、その上に分譲マンション133戸が入るという。

超一等地の高級物件だが、マンションは既に完売。そして気になる商業施設には、水族館が。都市型水族館「アオアオサッポロ」は、魚たちが水草から出る酸素を吸って呼吸し、水草は魚たちが出した二酸化炭素で光合成するネイチャーアクアリウムを導入。ことしの夏、オープンする予定だ。

周辺では、駅前通りを挟んで向かい側の商業ビル、ピヴォの一帯でも間もなく再開発がスタートする見通し。横にあった4丁目プラザは既に解体済みだ。

そしてもうひとつ注目されているのが、商業施設ススキノラフィラの跡地。ススキノのど真ん中、ここで建設中の施設では、地下2階にイトーヨーカドー、地下1階に北海道産食材を扱うマルシェ、5~7階はTOHOシネマズが北海道初進出する。その上には、東急ホテルズのホテルが入る予定だ。

完成はことし秋の予定。屋内に広場も設けられる計画だ。

北海道新幹線の延伸に、住宅・商業地と再開発が続く札幌のマチ。今後の変化にも注目したい。
(2023年4月1日放送 テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)

© テレビ北海道