真庭市蒜山地域で、春恒例の山焼きが最盛期を迎えている。勢いよく燃え進むオレンジ色の炎が大地を黒く染め上げ、新たな草花の芽吹きを促す。
2日は真庭市や地元住民らでつくる蒜山自然再生協議会が、同市蒜山上徳山地区の約3ヘクタールで実施。火付け担当が枯れたススキやササに点火すると、炎がバチバチと音を立てて燃え上がり、辺りに灰色の煙が広がった。火の近くには県内外から集まったボランティア35人が待機し、飛び火の警戒や消火に当たった。
山焼きによって草原を維持することで、サクラソウなど草原に生息する貴重な動植物の保全につながるという。同協議会山焼き部会長の片岡博行さん(44)は「草原は蒜山の自然や文化を形づくってきた。保全が地域のさらなる発展につながれば」と話した。
山焼きは同市内の旧川上村エリアを中心に4月中旬まで、蒜山地域内の約100ヘクタールで行われる予定。