272キロの男、8年前に捨てた娘との再会 傷つける言葉をぶつける娘 「ザ・ホエール」本編映像

2023年4月7日より劇場公開される、「ブラック・スワン」「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督、「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザー主演の映画「ザ・ホエール」から、数年ぶりに再会した親子の複雑な関係性が描かれたシーンの、本編映像が公開された。

幼い頃に愛する父のチャーリー(ブレンダン・フレイザー)から捨てられた経験がトラウマとなり、学校生活と家庭で多くのトラブルを抱えている17歳のエリー(セイディー・シンク)。怒りに身を任せて生きるエリーにチャーリーは、「世界中に向かって怒る必要はない。僕だけに怒れ」と自身を犠牲にしてアドバイスをするが、この言葉にエリーは激怒。「私をゴミみたいに捨て8年後に父親ぶるの?」と父を傷つける言葉を放つ。

対立する父と娘は言葉の使い方は正反対だ。大学でエッセイの講師をするチャーリーは言葉を用いて人々を癒やそうとするが、反対にエリーは言葉を反抗するための武器として使う。ブレンダンは、本作の脚本家であり、原作戯曲の作者でもあるサミュエル・D・ハンターが書いたセリフに惚れこんだといい、「サムは現実の生活を詩にする。彼の物語には必ず価値観と目的がある上に、活き活きとしたユーモアあふれる率直な言葉を書く才能があるんだ」とコメントしている。

またエリー役のセイディー・シンクについてアロノフスキー監督とブレンダンの2人は、「彼女は将来素晴らしい役者になる」と声をそろえてその仕事ぶりを絶賛。セイディー本人は、「実はブレンダンが出演している映画を1本も見たことがなかった」と告白し、それゆえに撮影現場で緊張せずいられたと振り返っている。

「ザ・ホエール」は、自宅のソファからほとんど動かず、引きこもり生活を送り続けた結果、重度の肥満症となったチャーリーを主人公とした作品。心不全を患い自身の死期が近いことを悟ったチャーリーは、過食の原因ともなった長らく押し込め続けたトラウマと向き合うことを決意する。自らが壊してしまった家族、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする彼の最期の5日間を描く。主演は、ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたブレンダン・フレイザー。自身初のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。

【作品情報】
ザ・ホエール
2023年4月7日(金)、TOHO シネマズ シャンテ他全国ロードショー
配給:キノフィルムズ
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