幻想的、ミツマタ「秘密の群生地」 淡い黄色の花見頃 京都・美山

淡い黄色が印象的なミツマタ(南丹市美山町樫原)

 京都府南丹市美山町樫原でミツマタが見頃を迎えている。「知る人ぞ知る」と言われる群生地で、淡い黄色の花が静かな里山に映え、幻想的な雰囲気を漂わせている。

 国内で特に古い農民家とされる重要文化財「石田家住宅」から山側に数百メートル進んだ辺りに、少なくとも100本超が群生している。いつごろから、なぜ生えているかなどは不明だが、同町担当の集落支援員下澤博さん(71)によると、製紙の原料となるミツマタは皮が固く、シカが食べないため、次第に増えているという。

 今年は3月中旬に開花し、4月初旬まで楽しめそう。下澤さんは「今年は例年より黄色が濃く、いつも以上にきれい。甘い香りも楽しんでほしい」と話す。

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