苦しんだ“AO”と輝き放った“N”/賞金王たちのマスターズ(1)

青木功、尾崎将司、中嶋常幸のAONもマスターズで奮闘した

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(4日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7545yd(パー72)

昨季国内ツアーで賞金王に輝いた比嘉一貴が、4月6日(木)に始まる今季メジャー初戦「マスターズ」に初出場を果たす。日本勢のオーガスタ到達は35人目。その間、日本ツアーで頂点に立った16人がゴルフの祭典に挑んできた。「賞金王たちのマスターズ」と題し、第1回はAONを中心に2000年までの戦いを振り返る。

■尾崎将司(12回)
ツアー制が始まった1973年に初代賞金王となり、翌年日本のマネーキングとして初のマスターズは通算5オーバー45位タイで予選落ちを喫した。前年日本人初の海外メジャートップ10入り(8位)も、賞金王の称号を背負った13大会は89年の18位タイが最高成績。

尾崎将司はマスターズでも日本勢の様々な記録を保持した (Augusta National/Getty Images)

■青木功(5回)
1977年から12年連続出場と日本勢の最長記録を保持するレジェンドは、賞金王として5度出場した。77年は自身3大会目で初の予選通過を決めたが(28位タイ)、4年連続の戴冠を果たして乗り込んだ期間は最高が79年の34位、2度の予選落ちと存在感を示せず。

青木功のマスターズ12年連続出場は日本人最長記録 (Augusta National/Getty Images)

■中嶋常幸(4回)
ジャック・ニクラスが46歳で大会最年長優勝を飾った1986年に8位。4日間で一度もオーバーパーをたたかず、優勝スコアとは5打差の通算4アンダー。グレッグ・ノーマン(オーストラリア)、セベ・バレステロス(スペイン)らとともにV戦線に加わった。

AONの中で最もマスターズ優勝に近づいた中嶋常幸(Augusta National/Getty Images)

■尾崎直道(2回)
初めて賞金王となって参戦した1992年は予選落ち。初日「77」が響き、アーノルド・パーマーやゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)らと並んで姿を消した。通算4度の出場で2度の予選通過があるものの、2度目のキングとなった翌2000年も決勝ラウンドには進めず。

1993年大会の尾崎直道(Augusta National/Getty Images)

■村上隆 飯合肇(1回)
村上隆は1975年、ツアー制以降でただ一人の年間日本タイトル4冠を達成して賞金王となった。翌年マスターズに初出場も第3ラウンドに「80」をたたいて37位。飯合肇は94年が唯一の出場。「71」をそろえた予選ラウンドから一転、週末は「80」「78」と崩れて41位。

飯合肇は1994年に出場 ※撮影は中日クラウンズ(撮影/中野義昌)

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