日本郵便コンクール 加古さん(茨城・日立日高小)に文科大臣賞 絵手紙部門 シラス丼や海描く

文部科学大臣賞を受賞した加古瑠莉那さん=日立市役所

茨城県日立市立日高小6年の加古瑠莉那さん(11)が、日本郵便が主催する昨年度の「第55回手紙作文コンクール」絵手紙部門で、最高賞の文部科学大臣賞に輝いた。市特産のシラス漁の体験を基に、初めて食べた生シラス丼や地元の海を色鮮やかに描いた。

加古さんは、同部門の小学4~6年の部で、1万8829点の応募の中から同賞の1点に選ばれた。

審査員の講評では「シラスをとても細かく丁寧に描いた」「食べた時の忘れられないおいしさの感動が伝わってくる作品」と、絵と文章がともに高く評価された。

加古さんは昨夏に「市職業探検少年団」の一環で久慈漁港でのシラス漁に参加し、絵手紙は祖父母に宛てて書いた。絵は海や漁船を背景に、丼からこぼれ落ちるくらいのシラスを描き「とう明でびっくり!」「のどごしツルツル」などと感動を伝えた。

加古さんは3月27日に市役所を訪れ、折笠修平教育長に受賞を報告。出来栄えについて「シラスをペンで一匹一匹描くのが大変で1週間ほどかかったけど、上手にできた。また描きたい」と語った。

■「名誉博士」1号認定も 小中学生対象 地域行事に積極参加
加古さんは、地域行事への参加や公共施設での体験活動などに応じて小中学生にポイントを付与する市の「ひたち大好き博士事業」で、第1号となる「名誉博士」に認定された。認定第1号を目標にしてきたといい、活動を通し「日立のことをいろいろと知ることができた」と喜びを語った。

同事業はふるさとへの愛着を高めようと2019年度に始まり、市の文化や地域資源を「知る、学ぶ、楽しむ」活動をポイント化。1件当たり1~3ポイント獲得でき、施設の利用や活動への参加を記録する「ひたち大好きパスポート」を発行している。

加古さんは小学2年の時から取り組みを始めた。対象イベントには「ほぼ全て行った」といい、将棋などの文化少年団活動にも参加。3月にかみね公園での桜の植樹会に参加して合計点が300ポイントに達し、4段階の博士認定で最高の名誉博士となった。認定証と記念バッジを授与した折笠教育長は「こんなに早く名誉博士が誕生するとは思わなかった」と努力をたたえた。

折笠修平教育長から認定証を受け取る加古瑠莉那さん=日立市役所

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