フードジャーナリストが本気で選ぶ地方の美食・帯広編【はんつ遠藤の全国本気グルメ】

こんにちは!フードジャーナリストの、はんつ遠藤です。

僕は仕事がら毎年全国各地に伺います。20数年で取材に伺った飲食店は1万軒を超えました。さまざまな地に素晴らしき飲食店が目白押しの昨今、旅行や仕事で訪れても、どこに行って良いか分からない。そんな声も聞こえてきます。

はんつ遠藤の全国本気グルメ。第3回は北海道・帯広!(札幌編函館編はこちら

居酒屋 あまやどり

肉料理や乳製品のイメージが強い帯広ですが、海産物の美味しい居酒屋さんも。その筆頭が「居酒屋 あまやどり」です。ランチ&夜の営業で、帯広駅の南西約3キロちょっとでも大盛況。ご主人の後藤一雄さんは商社を脱サラ&独学でお店を構えたそう。気前の良い気持ちは、料理にも表れます。イチオシは「ぼたん海老海鮮丼」。大きいぼたん海老とサーモン、まぐろ、旬の魚介類。8月上旬から11月くらいまでは「いくらサーモン丼」も登場します。

住所:北海道帯広市西17条南5丁目31-3

電話番号:0155-34-3412

豚丼のはなとかち

数十軒で提供の帯広名物、豚丼。中でも絶品が「はなとかち」です。ご主人の前田弘樹さんが高熱量で炭火と同周波数の熱線を出すグリルで、網焼きで余分な脂を落として焼きます。刷毛で肉にタレを塗っては焼きを何度も繰り返して焼くため、肉にタレの層が何層も!タレは日本酒とはちみつをたっぷり使用し、無添加で自然な甘味が。イチオシメニューは「半ばら豚丼」。道産豚肉の美味しさに加えて上質な山わさび、甘味の強い中札内の枝豆も。

住所:北海道帯広市大通南12丁目2-4 佳ビル1F

電話番号:0155-21-3680

麦音(むぎおと)

創業1950年「満寿屋」が手掛ける郊外型パン専門店が「麦音」です。店内にはイートイン(カフェ)スペースもあり、明るくて開放的な雰囲気も広がります。屋根の上に風車があり、風力で水車を回し、その動力で石臼を回して小麦を挽いたりもしているそう。しかも燃料に地元の木質ペレットを用いた石窯。ハード系がメインです。その中でも特にカンパーニュ系とかが人気だとか。小麦は十勝産100%。チーズなど他の食材も地元にこだわっています。

住所:北海道帯広市稲田町南8線西16-43

電話番号:0155-67-4659

オブリガーダ

屋台村の元祖と言われる帯広「北の屋台」。20軒あり、数年で卒業して実店舗を構える屋台も。「オブリガーダ」も、しかり。村上英子さんは28歳の時に旦那さんとブラジル北部のSantaremに渡り、胡椒とアセロラを作り、戻ってからはブラジルのお酒や、地元の食材をブラジル料理風にアレンジしたりして提供しています。ボリビアの塩湖の塩を用いたポテトや、季節野菜のラクレットなどの料理もいいですが、アットホームな雰囲気も魅力です。

住所:北海道帯広市大通8-11 いなり小路

電話番号:090-6691-9650

Yoshiyuki

十勝イタリアンを標榜する料理店です。シェフは札幌市出身の西島祥之さん。「ここでしか味わうことのできない十勝イタリアン」をコンセプトに、十勝の生産者が生み出す素材を、丁寧に、遊びごころをもって「食べるアート」に仕立てます。驚きと喜びに満ちた料理の数々は国内外の食通たちを楽しませ、ガストロノミーの視点からも注目を集めてミシュランガイド北海道にも掲載。「季節を感じるコース」7,700円(税込)と11,000円(同)。完全予約制です。

住所:北海道帯広市西3条南10丁目8-3

電話番号:0155-23-5001(予約必須)

■プロフィール

はんつ遠藤

1966年東京生まれ。早稲田大学卒。不動産会社勤務を退職後、海外旅行雑誌のライターを経て、フードジャーナリスト&C級ホテル評論家に。飲食店取材軒数は1万軒を超える。主な連載は「週刊大衆」「東洋経済オンライン」など。著書は「取材拒否の激うまラーメン店」(廣済堂出版)など27冊

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