かみつき防止の絵 缶バッジで復活 池田動物園、昭和の看板基に7種

かみつき事故防止看板のデザインを使った缶バッジ

 池田動物園(岡山市北区京山)は、飼育動物によるかみつき事故の防止啓発に長年使用した看板のデザインを缶バッジにして販売している。危険を訴える割には、どこか愛嬌(あいきょう)のある動物キャラクターとのギャップに引かれた飼育員が“復活”を思い立った。

 看板は、小動物を車に乗せて園外に出向き触れ合う場を設ける「移動動物園」(2019年から休止)の会場で掲示。クマやウサギのキャラクターと人差し指を描き「ゆびをいれるとかみつきます」の警告文が入る。移動動物園が始まった昭和後期に作製、40年ほど使われたとみられる。

 昨夏、廃材置き場で職員が発見。話を聞いた飼育員の岩崎美波さん(26)が、注意喚起しながらもキャラクターが笑顔に見えるなどほのぼのとした雰囲気が気に入り1月下旬、缶バッジ(直径5.5センチ)にした。

 図柄は、看板のデザインをそのまま採用したり、キャラクターと「IKEDAZOO」の英文字を組み合わせたりした7種類。インスタグラムで紹介すると約400件の「いいね」や「買いに行きたい」とのコメントが寄せられたという。

 1個350円。岩崎さんは「昭和の懐かしい雰囲気を残すデザインがかえって斬新に映るのかも。他のグッズも検討したい」と話す。

7種類の缶バッジ

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