栃木県小山市は6日、同市下生井の渡良瀬遊水地で営巣している国の特別天然記念物コウノトリのペアに、少なくとも1羽のひながふ化したと推定されると発表した。親鳥は昨年と同じペアで、7歳の雄「ひかる」と4歳の雌「レイ」。
専門機関の兵庫県立コウノトリの郷公園などの助言の下、観察者からの報告やライブカメラの映像で判断した。市によると同日、親鳥が餌を吐き出す行為が2回観察された。産卵推定日は3月3日。ひなの動画や写真は撮影されていない。
ひなの姿が確認できれば、遊水地での野外繁殖が初めて確認された2020年5月以降、4年連続のひな誕生となる。
浅野正富(あさのまさとみ)市長は「ひなが大空を飛び回る姿を楽しみにするとともに、喜びを将来につなげていけるよう地域と一体となって取り組みを進めていく」とコメントした。市自然共生課は「コウノトリを驚かさないように優しく静かに見守ってほしい」と求めている。