オリーブオイル輸入 横浜港9年連続首位 用途多様化で需要増 大消費地近く、工場アクセスも良く

カルディコーヒーファームで販売されているオリーブオイル。果実から伝統製法で抽出した熱処理なしのエキストラバージンオリーブオイルが人気という=3月、横浜税関

 食の多様化と健康志向の高まりで国内消費が拡大するオリーブオイル。その一大輸入港が横浜だ。2022年の輸入量は前年比6.4%増の2万1561トン。金額でも32.8%増の133億5千万円で、ともに9年連続で首位に立った。

 横浜税関によると、全国の輸入量は1.4%増の6万84トン。金額ベースで27.5%増の388億4千万円だった。港別で横浜は全国シェアの3割強を占め、2割前後の東京と神戸を引き離した。14年から首位に立っている。

 横浜税関はその要因として、大消費地である首都圏の需要を引き受けているほか、近港に物流倉庫が充実し、瓶詰めする工場にアクセスしやすいという地の利が働いているとみている。

 オリーブオイルは血液中の悪玉コレステロールを減らすオレイン酸のほか、抗酸化物質のポリフェノールやビタミンEを含む。イタリア料理の普及とともに、こうした健康効果が注目され始めた1990年代後半に輸入量が急伸した。

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