大型トラック速度制限緩和提案に相次ぐ酷評

 国民民主党の玉木雄一郎代表がトラックドライバーの時間外勤務労働に960時間の規制が掛かることから物流のうち3割が運べなくなる対策の一つとして高速道路での大型トラックの80km/h規制を100km/hに緩和してはどうでしょうか。東京―大阪間が片道1時間半短縮できてもっと物が運べます。車の安全性能も高まっています発信したことにネット上では批判、酷評が相次いでいる。

 「これでは労働強化になり、事故の蓋然性が高まる」「ドライバーの労働環境をより過酷にするだけ」「人命や安全をこれっぽっちも考えていないのでは」「机上の空論、そもそも労働時間が短縮=人生豊か、の考えからして考えがおかしい」「車の安全性を危険性が上回ります」。

 「速度が上がるほど停止距離は伸び、衝撃の威力は高まるので死亡事故が増えます。直接トラックに接触しなかったとしても積載物が散乱したら周りの車やバイクを巻き込んだ重大事故に繋がります」「タイヤの磨耗が激しくなり、バースト時は深刻な交通死亡事故になり通行止めの増加になりかねない。車の安全性能が高まっているのは新車です。大半の運送会社が新車を購入できず中古車を買って運行しています」などなど。

 大型トラックの運転を8年行った経験があるという日本共産党の練馬区議会議員はツイッターで「長距離をしていた20代、深夜の高速で運転席が潰れた事故現場や横転したトラックを横目に先を急いだ経験が何度もある。学がなく臆病で社会ともうまく馴染めない連中だったが純粋で優しかった。あなたのように人間への敬意を欠いた同僚は一人もいなかった」と玉木氏の提案に強い問題を投げた。

 玉木氏は「時速100kmへの速度規制の緩和について多数のコメントありがとうございます。今年2月の経済産業省『第6回持続可能な物流の実現に向けた検討会』でも業界団体から要望された対策の一つです」としたうえで「現場の意見を踏まえた解決策が重要だと思うので、現職のドライバーさんの意見を募集します」と意見を募っている。(編集担当:森高龍二)

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