凍霜害からリンゴを守れ。平年より気温が高い日が続いた影響で本県特産のリンゴの生育が早まり、霜の被害を受けるリスクが高まっている。開花は県の観測史上最も早い21日となる見込みで、同被害が深刻だった2021年と比べても1週間早い。発芽から開花の時期は寒さや霜に弱く、実がならなかったり品質が低下したりする恐れがある。今週末は気温が下がって霜が発生する可能性があり、県は下草刈りなどの対策を呼びかけ、生産者は警戒を強める。
果樹の栽培が盛んな盛岡市黒川では5日、最高気温が20度を超え、果樹園を経営する北田正和さん(53)は、リンゴの木を点検した。既に葉が開いた芽も多く「経験したことのないスピードだ。4月は寒の戻りで氷点下になることもあり、早い生育は霜の危険にさらされる」と危惧する。
県農業普及技術課によると、今年の発芽は県平均3月22日。例年に比べ2週間早く、1982年の調査開始以降で最も早い。開花も同様に早まる見込み。