竹田市にクリエーターらの拠点施設 ギャラリーや工作機械の体験工房…【大分県】

ギャラリーを開設した美術ユニット「オレクトロニカ」=竹田市竹田町の「フォレスト」
デジタル工作機械を使ったワークショップを開く黒阪旅人さん(右)
「ナギアコーヒー」を営む志賀翔太さん(左)と妻の小由実さん
竹田市中心部にオープンしたクリエーターらの拠点施設「フォレスト」=竹田市竹田町

 【竹田】竹田市中心部に空き店舗を活用したクリエーターらの拠点施設「フォレスト」がオープンした。美術ユニット「オレクトロニカ」のギャラリーやデジタル工作機械の体験工房、カフェ、シェアオフィスが入居。人口減少が進む中、集客交流拠点として新たなにぎわいを生み出そうと、市と民間が共同出資した会社「まちづくりたけた」が整備した。

 施設(同市竹田町)はJR豊後竹田駅から徒歩3分の城下町の入り口に位置。長年、空いていた農機具店の1階(約150平方メートル)を同社が借り、国の補助金なども受けて改修した。総事業費約1300万円。

 施設名は入居するクリエーターが森の木々のように集い、成長してほしいとの願いが込められ、壁や天井は木のぬくもりを感じさせる雰囲気にした。

 オレクトロニカのギャラリーでは、ユニットを組む工芸アート作家の加藤亮さん(38)=大分市=と児玉順平さん(38)=竹田市=の作品を展示販売。「古い道具の楽しさを知ってほしい」と話す。

 体験工房は黒阪旅人さん(29)=同=がレーザー加工機や3Dプリンターを使った講座を開く。「ものづくりの面白さを感じてほしい」と黒阪さん。工房は案内所の役割も兼ねる。

 志賀翔太さん(36)、小由実さん(33)夫婦=同=のカフェ「ナギアコーヒー」は市立図書館前から移転。「コーヒーを通じ、知らない人同士がつながる場所にしたい」と意気込む。

 3月下旬にオープニングセレモニーがあり、同社の藤田和徳社長が「竹田市は田能村竹田や朝倉文夫、滝廉太郎など多様な人材を輩出した地。創造の場として活用されることを期待する」とあいさつ。土居昌弘市長らとテープカットをして完成を祝った。

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