大相撲福井場所3年9カ月ぶり巡業にファン歓喜「もう最高」 休場中の横綱照ノ富士関が土俵入り、地元力士は白星

大勢のファンが見守る中、土俵入りする横綱照ノ富士関=4月6日、福井県福井市の福井県営体育館

 大相撲春巡業の福井場所は4月6日、福井市の福井県営体育館で開かれた。県内巡業は2019年7月の越前市会場以来3年9カ月ぶり。県勢の若手や幕内力士が激しくぶつかり合い、約3千人の相撲ファンを魅了した。

 新型コロナウイルス禍で中止していた巡業は2022年8月に再開。この日は春場所の優勝決定戦で敗れた小結大栄翔関ら三役5人のほか、石川県出身の遠藤関、炎鵬関ら総勢約100人の力士がそろった。4場所連続休場中の横綱照ノ富士関は取組を避けたものの、貫禄たっぷりの土俵入りを披露し歓声を浴びた。

 県勢は三段目の舞蹴(24)と序二段の北乃庄(20)=いずれも福井市出身=が、それぞれ寄り切りで白星を挙げた。ともに福井巡業は初経験といい「地元の声援にいつも力をもらっている。関取になれるよう頑張りたい」と口をそろえた。

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 取組の合間には、禁じ手をおもしろおかしく紹介する「初切(しょっきり)」や髪結い実演など巡業ならではの催しが繰り広げられた。土俵と支度部屋を結ぶ通路では色紙にサインする関取の姿も。母親と来場した女子児童(福井大学附属義務教育学校6年)は大好きな正代関のサインを手にし「福井巡業をずっと待っていた。もう最高です」と満面の笑みを浮かべた。

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