松山ケンイチと柄本明が体現する父子の絆 のちの連続殺人犯が知っていく介護の現実  「ロストケア」映像

松山ケンイチと長澤まさみが共演する映画「ロストケア」(公開中)から、連続殺人犯の斯波(松山ケンイチ)が、父の正作(柄本明)と暮らした日々を振り返る回想シーンの一部の、本編映像が公開された。

小さなアパートで、片手にマヒが残る父の面倒をみることにした斯波。最初は一緒に折り紙をしたりと穏やかな日々を過ごしていたが、正作の認知症が進むにつれて生活が少しずつ変わり始める。徘徊(はいかい)するようになってしまった父を探すため、夜の街を必死に走り回る斯波。明け方になり、部屋着にサンダル履きの姿で公園のブランコに座る父を見つけ、斯波は父を全身で支えながら家へと帰っていく。父子の絆が丁寧に描かれた映像となっている。

このあと、正作が常時介護が必要になると、二人の生活はますます苦しくなり、介護の現実が親子に突きつけられる。そして、介護に苦しんだ自らの経験が、斯波を殺人犯へと変えてしまうことになる。

「ロストケア」は、連続殺人犯と検事が対峙し、殺人犯の犯行の理由に迫るヒューマンサスペンス。老人と介護士の死体が発見され、献身的な介護士として介護家族に慕われる心優しい青年・斯波宗典(松山ケンイチ)が捜査線上に浮かぶ。検事の大友秀美(長澤まさみ)は、斯波が勤める訪問介護センターの老人死亡率が異常に高いことを突き止め、真実を明らかにするべく斯波と対峙する。前田哲が監督を務めている。

【作品情報】
ロストケア
上映中
配給:東京テアトル 日活
©2023「ロストケア」製作委員会

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