【青柳優馬インタビュー】二連覇がかかるチャンピオン・カーニバルへの思いを激白「優勝した暁には永田裕志に挑戦してくださいって言わせて土下座させます」

いよいよ間近に迫った全日本プロレス春の祭典「#ajpwチャンピオンカーニバル2023」が、4月8日(土)東京・後楽園ホールにて開幕する。

前年覇者である青柳優馬に2連覇に賭ける意気込みや、各参戦選手の現状分析、そして現三冠王者である永田裕志や小島聡に対する現在の心情を語った。

またプロレス以外の活動についての問いに対し、全日本プロレス新世代の顔として多方面でのチャンレンジをしたいと語った。

①チャンピオン・カーニバル2連覇に向けて

関連記事:【全日本】チャンピオン・カーニバル記者会見で前年覇者の青柳「僕の目標は来年も優勝して3連覇すること」

――4月8日(土)より『#ajpwチャンピオンカーニバル2023』が開幕します。前年度最年少覇者の青柳選手は今回連覇がかかっていますが、現在の心境はいかがですか?

やっぱり去年優勝したっていうのもあるんで、連覇はしたいですよね。僕以外にできない記録を狙うことなんで、連覇は狙いたいですし、なんだったら僕は3連覇することが目標なんで。今年を通過点にするつもりはないですけど今年も大切にしつつ、3連覇に向けてやっていきたいと思ってるので今年は落としたくないですね。

――過去には偉大な先輩方が連覇を成し遂げてます。ジャイアント馬場さんの3連覇をはじめ、スタン・ハンセンさん、鈴木みのる選手が2連覇という偉業を達成しています。その偉大な先輩たちと肩を並べるところまで来たということで、ご自身がプレッシャーに思うところとか、周りから期待されていると感じることはありますか?

今の時代って結構SNSで簡単にファンの方も発信できますよね。人によっては、ブログで自分の感想を言ったりとか、評論家のような感じで媒体化してきていてるモノもあると思うんですけど、その中でも青柳優馬という名前が上がることが増えたので、期待をしてもらえてるんだなというのを感じますし、それに応えていきたいですね。

――前回優勝された時も周りからの期待は大きかったと思うんですけど、今回は2連覇で歴史に名を残すといった部分で回りからの期待がよりいっそう高いのではないでしょうか?

まぁ、やっぱり「チャンピオン・カーニバル」ってやっぱすごいですよね。こういうとあれなんですけど、全日本プロレスって今あんまり世間では広まっていないというか、そこまで認知されていない部分がある気がするのですが、やっぱチャンピオン・カーニバルで優勝したことによって、青柳優馬っていうレスラーを認知してもらうことがかなり増えたなと思うんですよね。だから、この1年に1度の春の祭典チャンピオン・カーニバルは何としてでも落としたくないですよね。もう味を占めてるので(笑)、他の人たちには味わわせたくない、独占したいですね(笑)

――やはり優勝してから知名度の部分もそうですが、景色は変わりましたか?

変わりましたね。SNSで今年も2連覇してほしいっていう思いもあれば、青柳ならやってくれるだろうみたいな感じで書いてくれてる人もいるので。やっぱ本当に今までのレスラー青柳優馬と去年チャンピオン・カーニバルを終えてからのレスラー青柳優馬というのは全然違ったなというのを肌で感じましたね。

➁若手(本田竜輝・安齊勇馬)の台頭について

――そして、最近の発言では若手の台頭をすごく意識してらっしゃるなと感じます。本田選手や安齊選手が万が一優勝された場合、自身の最年少記録を塗り替えられてしまうという危機感みたいなものを感じると…

はい。周りからの視線のプレッシャーよりも、僕はそっちのプレッシャーを強く感じますね。ここ最近に始まったことではないですけど、今まで自分の意識としては自分が一番下で、自分が追い上げていく側だと思っていたので。ヘビーとかジュニアとか関係なく、自分より下の後輩選手が入ってきたことによって、ちょっとずつ危機感みたいなものに変わって…。今では同じヘビー級の選手が増えてきたので、余計感じてます。

――彼らが入団された当時は青柳選手は指導者の立場にあったかと思いますが、その指導していた選手たちがチャンピオン・カーニバルに出場するくらいになったというところでは脅威でもありますよね。

そうですね、本当に脅威ですよね。本田竜輝は全日本に最初上がってきたときなんかこの選手すごいうまい選手だなって感じましたし、安齊勇馬なんかデビューしてものの数か月でプロレス大賞新人賞ですからね。そういう実績と実力がある2人が、チャンピオン・カーニバルに出場するっていうのは僕にとってはかなりの脅威かなと。

――追いかけるより追いかけられる方がしんどいですか?

やっぱそう感じましたね、しんどいなと。しかもさらにその2人というか、彼ら2人に限ったことじゃないですけど、年齢は上ですけど斉藤兄弟とかもそうですし、弟なんかは僕よりも先にシングルのベルト獲ってますし…。追い上げというか、むしろ追い抜かれちゃったんじゃないですかね。そういうのを考えると、下からの追い上げというか突き上げというものを感じるので。今年は本当にそれが如実に表れたかなと、去年ぐらいからですかね、僕はそう感じるようになりました。

――近年の全日本プロレスは本当に戦力補強というか、選手が充実してきましたよね。そういった部分では新時代の担い手として…、過去には超世代軍とかありましたが、どう感じていますか?

そこの域に達するようになりたいですよね。いわゆる闘魂三銃士や全日四天王だっていうふうに真似するつもりは全くないですけど、それくらいのバリューに並ぶくらいにならないと。プロレスファンの方って、過去と比較する方も多いと思うので、そこに達することができたらなっていう感じですよね。あと言ってしまうと、結構僕って消去法で今の立ち位置に来ているレスラーだと思うんですよね。

――いやいやそんなことないですよ(笑)

入団した人が辞めては新しい人が増え、辞めては増えみたいな感じで、ところてん方式じゃないですけど…。僕より上の人たちがどドンドンドンドンいなくなって、消去法で今の立場があるなと感じているので。消去法ではありますけど、やっぱお客さんの期待には応えたいんでその域に達したいですよね。

――でもトップ選手としての発言なども貫禄がついてきたなと感じます。周りからの青柳待望論みたいな部分もあるかと思いますが、その部分ご自身も3連覇を含め意識されている部分はありますか?

本当に消去法でここまで来たので(笑)。辞めてしまった選手もたくさんいますし、全日本大丈夫かなって心配されてばっかでしたから…。でも全日本やっぱり大丈夫だったなっていうふうに、まずファンの皆さんに安心してもらいたい。その上で、全日本プロレスってプロレスを楽しんでもらいたいですよね。

――過去の四天王時代の頃にもやっぱり間の選手がごそっと抜けて、団体として不安視されてた頃がありました。そのころ三沢選手を中心として新世代が時代を動かして、ようやく掴んだみたいなところがありました。それまで実績がなかった人たちが実績を作り出して、また激しい戦いでファンを盛り上げていったという…、今もそういう時期、そういう時代を作っていく時期なのかなとも思いました。

確かにそうおっしゃっていただいたように、だいぶ前ですけど2月4日の八王子大会の三冠戦のあとにやはりそういう感じで転換期的なものが全日本に来たんじゃないかなと思います。

――あのとき新風が吹いたなという感じでしたか?

自分たちが吹かさないといけない側なんで吹かしたつもりなんですけど、お客さん側からもその風が吹いたなという雰囲気を僕は感じたので、ある意味転換期だったのかなと今になって思いますね。その転換期を大事にして、本当に変えていきたいですよね。

――あの大会では、時代が動いたなという印象がすごくありましたよね。若い選手、本田選手や安齋選手にとっても飛躍するチャンスですよね。

やっぱり同じ全日本プロレスの一員としては飛躍してもらいたい気持ちもありますけど、そこは先輩として譲りたくない気持ちもあります。

⇒次ページ(Aブロックの対戦相手について)

③チャンピオン・カーニバル開幕戦であたる宮原健斗について

――そして今回、長年一緒にタッグを組んだり戦ったりしている宮原健斗選手。宮原戦ではまだシングルでは1度も勝利したことがありませんが、今回チャンピオン・カーニバル開幕戦であたります。打倒・宮原健斗についてはいかがでしょうか?

シングルマッチに関してはやっぱ1回も勝ったことないんで…。そろそろ自分自身もいい加減負けてられないですし、同じ新時代のメンバーっていうのもありますけど、やっぱりそろそろ本当に全日本プロレス、本当の意味で転換させないといけないと僕は思ってるので。ここはやっぱちょっと宮原健斗にとっては非情な現実かもしれないですけど、そろそろ変えたいですよね。お客さんがそういうウェルカムな雰囲気を出したってことは、やっぱ飽きを感じてるんじゃないかなと思うんですよ。そろそろ飽きてきたなって思ってるからこその、新たなものへの関心だったり、興味を持ったわけなんで。そこを変えるっていう意味でも、対 宮原健斗っていうのは大事な一戦になるかなと思ってます。

――近年の全日本プロレスを引っ張ってきたのはやはり宮原健斗ですし、存在は非常に大きいのでここで勝利したら時代が本当に動きますね。

やっぱ動かさないといけないですし、ある意味初戦で優勝するかしないかは決まるんじゃないかっていうぐらい、大事な一戦だと僕は思ってます。

――今まではなぜ勝てなかったと分析してますか?

やっぱ何かしらが劣っていたから勝てなかったんだろうな、というのはありますよね。それが何なのか、団体への想いなのか、応援してくれるファンへの想いなのか、それとも自分の意地なのか…、そういう点で何かしらで負けてたんじゃないかなって思います。

――なるほど。でも今年は違うぞと…

今年はやっぱ違いますよね。もっと皮肉なことを言ってしまうと、今現状で全日本プロレスに正直よくない雰囲気が流れてるなって感じるんすよ。ベルトも全部(全日本プロレス以外の選手が保持して)出てるっていう。全日本プロレスで一番大事な三冠のベルトを落としたのはこの人(宮原健斗)なので。元凶でもあるのかなと。言い方悪いですけど、”ガン”のつもりで叩きます。

④Aブロック”X”小島聡について

――そしてAブロックでは、”X”の小島聡選手が存在感を発揮されています。今回、チャンピオン・カーニバルを制覇したうえで、第3世代での三冠戦(対 永田裕志)を目論んでいるという発言もありました。これを聞いてどう思われましたか?

そうですね、野放しには出来ないなというのが全日本プロレスの立ち位置の感想というか想いですけど。なんて言いますかね、正直僕個人としては、Xって発表されたときに誰が出るんだろう?って言う…もっとXって誰が出るんだろうってドキドキして、ワクワク感があるじゃないですか。蓋開けてみたらこれですよ…、って思っちゃったんですよ。”史上最大のX”が聞いて呆れましたね。僕にとっては、”史上最大のX(苦笑)”なんですよね。

――なるほど(笑)

いや、別に小島聡選手を陥れるというか蔑んだりしてるわけじゃん全然ないんですけど、やっぱもう違うだろと。なんて言うんですかね、こういうXの発表するやり方ってのはもう正直遅れてるんじゃないかなと、普通に発表すればよかったんじゃないかなっていうのが、青柳個人の感想です、はい。第3世代たちによる三冠戦みたいなこと言ってましたけど、ああやって言わせちゃうってことは、全日本プロレスの選手が不甲斐ないからこういうことになってしまったっていうのもありますけど。これもまたちょっと個人的な話をすると、それはあなたたちが所属してる団体のベルトで何かやりなさいよっていう思いが、正直な僕の気持ちですよね。

――わざわざこっちまで来てやる必要がないと…

そうですね。自分たちの居場所があるんだというのであれば、自分たちのリングでその存在証明してみなさいよ、というふうに思いました。でもやっぱり元凶はうちにあるんで…、そこは何とも言えない部分です。

⑤その他、Aブロック注目の選手

――同ブロックでは、他にもヨシタツ選手、T-Hawk選手、斉藤ジュン選手、サイラス選手、本田竜輝選手がいらっしゃいますが、注目している選手はいらっしゃいますか?

そうですね、ヨシタツ選手以外じゃないですかね。まあでも正直昨日会見があったばかりで、サイラスはまだ来日していなかったので会見にいなくても当然なのかなと思ったんですけど、ヨシタツ選手に関しては、いないことに気づかなくて。

――いないことに気づかなかった…

そういえばいないなと思って。途中で「ヨシタツ選手からコメントをいただいています」と言われた時に気づいたんですよ。そうだ、あの人出るんだった…くらいの感覚だったんですよ。だからここは落としたくないですし、落とすつもりもないですね。

――T-Hawk選手も軽量級として、チャンピオン・カーニバル制覇に意気込んでいます。

そうですね。T-Hawk選手は、何度か対戦してるんですけど、シングルマッチは今回が初めてなんですよね、10日に保土ヶ谷でやるんですけど。どういうふうに戦えばいいのかなっていうのを悩むんですよね、この人なんかは。引き出しが多いですし、すごいスタイリッシュというかスマートな試合の組み立てをする選手なんで、非常に危険視している選手ではありますね。

――スタイルも違うでしょうし、瞬間的なスピードがすごく強いですよね。

そうですね、メリハリのあるいい選手だなって、全然向こうの方が先輩ですけど思いますよね。あと、T-Hawk選手はすごいおしゃれなイメージがありますよね。自身がプロデュースするグッズだったりとか、コスチュームだったりがすごいかっこいいなと思いますし。試合もおしゃれに見えるんですよね、この人って。

――なんですかね、佇まいですかね?

佇まい的な何かだと思うんすよね。色気なのかなにか分からないですけど、男も女も関係なくやっぱかっこいいなと思っちゃうような選手なので、この人に勝てたら多分僕相当嬉しくなっちゃうと思います(笑)

――じゃあ、ある意味楽しみですか?

楽しみっていう思いもあるんですけど、正直僕の実力で果たしてこの選手と対峙して楽しめるかどうかっていうところも、ある意味疑問だと思ってます。

――そして全日本プロレスで存在感を出してきている斉藤ブラザーズ。斉藤ジュン選手に関してはいかがですか?

彼も全然年齢は上ですけれども、キャリアは後輩なので。この兄弟たちの突き上げっていうのも危険視してる部分がありますね。ここも徹底的に潰しておきたいっていうのはあるんですけど、果たしてどうすればいいのかっていところが悩みどころですね。

――斉藤ブラザーズは、タッグとしてのイメージが強いですし、双子ということもあって、シングルとしての存在感はまだ見えてないかなと思うんですよね。

そうですね、今回AブロックとBブロックに兄弟が分かれたので、どうなるか分からないですけど。シングルマッチってなったときの実力は未知数で分からない領域なので、警戒しないといけないなと思っています。

――斉藤ブラザーズと対戦して、それぞれの違いは感じますか?

違いはもちろんあるんですけど、言葉にするとちょっと説明しにくい部分があるんですよね。やはり双子だけあってスタイルも似てますし、どちらも大きいしパワーも大きい、でも何かが違う気がするっていう言葉にできない何かがあるんですよね。本当にこのシングルマッチが初ですし、チャンピオン・カーニバルでっていうところなので、どう出るか、どう出させないようにするかっていうのを考えてます。

――この一戦も楽しみですね。

やっぱ負けたくないですよ。元力士っていうこともあるんで、他の追随を許さないような力を持っていると思うので、そこは警戒したいと思います。

――そして、サイラス選手ともシングルマッチは初ですよね?

そうです。

――サイラス選手の感触はいかがですか?

いや、勝てる気がしない。できるものなら、僕の特別ルールとして武器の所持を認めていただけたら(笑)

――バケモノ級ですもんね(笑)

もう勝てる気がしないですけど、でもやっぱり勝負は捨てたくないんですよ。チャンピオン・カーニバルどれも一つも落とすものないですから。まあでも、本当に何かの手違いで不戦勝になれないかなって(笑)

――いやもう弱気じゃないですか!

いや、正直勝てる気がしないです。サイラス選手とやって、万に一つの勝ち目があるのか?というのが、この僕のチャンピオン・カーニバルの心配ですね。

――なるほど。サイラス選手が今回一番の鬼門ですね。

今まででかい選手と戦った経験ありますけど、これは規格外ですよ。だってでかいし、飛ぶんですよ?やめてくれよって思いますよ。パワーも凄いですし、飛ぶこともできるから神が二物も三物も与えちゃったわけですから、やんなっちゃいますよね。

――でも全日本プロレスはこれまで外国の大型選手を日本人選手が倒していった歴史もあるので、そこは真っ向勝負で…

真っ向勝負で行くつもりですけど、やっぱ何かの手違いで不戦勝にならないかなって今だに祈ってますね。

⑥決勝で戦いたいBブロックの相手は?

――Bブロックにも強敵揃いだと思いますが、決勝で闘いたい相手はいらっしゃいますか?

前までは野村さんと青柳の決勝をやりたかったっていうのはあったんで、今誰かと言われると…強いて挙げるとするなら、石川さんか安齊のどっちかじゃないですかね。

――安齊選手も入りますか?

やっぱ新時代メンバー的な意味で。やっぱ転換期なんで、転換的な部分で言うと安齊で。あとは石川さんに関しては1回もシングルマッチでそれこそ勝ったことない選手なので大きい舞台で倒せたら嬉しいなっていう。

――石川選手も三冠戦で負けてちょっと落ち込んでる部分があるので、ここで巻き返しを狙ってますよね。

あの人も規格外の大きさなので、そんな落ち込んだことも力でねじ伏せて上がってきそうな気がしますよね。

――安齊選手の名前が挙がったのは意外でした。激戦のBブロックを勝ち上がって来るのでしょうか?

いや、ないことはないと思いますよ。もしかしたら一気にくるかも分からないなって気がします。僕個人的な感想を言ったら、安齊勇馬ってなんかほっといてもスターになりそうな男なんで。そういうその片鱗が今年は見れるんじゃないかと、片鱗だけじゃないかも分からないですけど。

――確かに、すでに諏訪魔選手からピンホール取ってますからね。

そうなんですよね。

――もし優勝決定戦が青柳優馬 VS 安齊勇馬だったら本当に新時代の到来としてかなり沸きますね。

沸いてほしいな。いやでも最年少優勝記録変えられたくないんで。決勝出てきたとしても必ず潰します。若い芽摘み取るって決めてるんで。

――ちょっと嫌な先輩ですね(笑)

そうそう、若き老害(笑)

――安齋選手とは普段一緒に練習したりとかはあるんですか?

そんなにない…、僕そんなに仲いいレスラーいないですからね。

――でも弟さんとは昔はよく一緒に練習されてたそうですね。

まあそうですね、安齊もデビューする前は僕が教えてたんで。こいつは本当に何か教えるの楽だなって思いながら。

――アマレスの下地があるからですか?

下地もありますし、本当に飲み込みが早い。何だったら僕がもし彼と同期だったら、僕は間違いなく残れないだろうなって思うぐらいレベルを感じましたね。

――それだけのポテンシャルがあるから周りの評価も上がってきてるって感じですかね?

そうですね、しかも背高いですしね。

――マスクもいいですよね。

そうなんですよね。だから本当になんていうのか、救世主じゃないですけどヒーロー的なのを皆さん待ち望んでたので、それが安齊勇馬なのかもしれないですけど。

――青柳選手にとっては、ちょっと待てよって言いたくなりませんか?

別にそこは誰が何と言おうと、お客さんの感想というか想いが全てなので。僕じゃないよって言われればそれまでですね。ただし、優勝記録だけは絶対塗りかえさせない。どれだけ人気者になろうがどれだけスーパースターだろうが関係ないです。優勝記録だけは絶対!そこだけは譲る気ないですね。

⇒次ページ(オンラインセミナーに登壇、チャンピオンカーニバル連覇の先に見据えるもの)

⑦プロレス以外の活動:『ヤプリ』さんのセミナーで「ファンマーケティング」について登壇

無料オンラインセミナーは4月21日(金)16時~
お申込みは以下のURLより。
https://go.yapp.li/seminar_ProWrestling

――青柳選手はリングの外でも、先日セミナーイベントに登壇(収録)されましたが、どういったことをされたんですか?

そうですね、僕もなんて説明したらいいか正直迷うんですけど…。全日本プロレスの企業としての顔、こういうPRをしていますよというのを、なぜか僕が説明を。会社から青柳選手に出てくださいって言われたんですけど、最初何の話をしているか分からなかったですよね。それ俺の仕事なの?って始めはちょっと思っちゃったんですけど(笑)

――(笑)

でもヤプリさんからぜひレスラーに出てきてお話していただきたいって僕を呼んでくださったことは、本当に光栄でしたね。僕もやりながら勉強になりましたし、プロレスラーとしての新たな新境地を見つけたのかなって言う感じがしました。

――当日は取材に行かせていただきましたが、コスチュームで堂々とプロレスのファンマーケティングについて語られてる姿は本当にかっこよかったです。

いやもうあれは、うちのスタッフとヤプリさんが段取りを決めてくれていたおかげで、僕もそれに乗っかることが出来ましたね。

――緊張しませんでしたか?

もうやっていくうちに、なんて言うんですかね。やっぱカメラを向けられるとレスラーって調子に乗っちゃうんでしょうね。最初は緊張してましたけど、段々なくなってくるという感じで。本当にいいお仕事をさせてもらったなという感想です。

――セミナーを撮影する場所がオフィス内ということもあり、ヤプリの女性スタッフさんも青柳選手に目を奪われてましたよね。

いやそれはコスチュームで…、言ってしまえば、パンツ一丁で歩いてるわけですから嫌でも見ちゃいますよ。ある意味、会社にお勤めしている皆さんからしたら非日常ですよ。何してんのあの人?みたいな、もう本当に変人くらいのレベルで見られてたんじゃないですかね(笑)

――とてもきれいなオフィスで、絵になる場所でもありましたよね。

本当に今風のオフィスというか、僕がいるとすごい違和感を感じましたけど、やっぱ最近のオフィスってこういうおしゃれな感じで、社員の方たちが働きやすい環境でやってるんだなって言うのを感じましたね。プロレスラーがトレーニングするときに、そのトレーニング器具だったりリングがあって自分たち専用の環境が整っていると同様に、そういった環境が整っているプロレスとはまた違う企業に勤めている人たちの日常を見ることができたっていう意味でもやはり勉強になりました。

――実際、ファンマーケティングっていう部分に関してはどのように感じました?

思い返すと、結構全日本プロレスもいろいろやってたんだなっていうのと、大手企業さんからいろいろ聞いていただけるというのはすごく変な言い方ですけど、気分がいいというか。言ってしまうと全日本プロレスって、全体的な世界規模でいうと弱小企業にあたる会社ですけど、そういった大企業にこういうことやってますよっていう説明が出来るのは本当に楽しかったですし、話しながら僕も勉強出来た部分があったかなと思います。

――やはり全日本プロレスは歴史がありますよね。そこの古くて新しい全日本プロレスというのをお届け出来たように感じました。

ありがとうございます。やはりそういった部分が一番伝えたかったところなので、そう感じていただけたら幸いです。

――こちらのセミナーは配信されるということで聞かれる方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、今後もこのような活動はやっていきたいというイメージはありますか?

そうですね、本当にこういったプロレス以外の活動っていうのはどんどんどんどんやって、最終的には自分たちのプロレスに還元したいと思ってるので。いろんなことやりたいですし、挑戦したいっていうのがあるので、今回本当にいいきっかけというか、いい勉強というか、いい経験をさせてもらいました。

――ちなみにプロレス以外でチャレンジしたいことはありますか?

チャレンジしたい願望というか、夢で言うとドラマとか映画とかに出られたらなと。本当にワンカットシーンぐらいにしか出ないエキストラでもいいので、出てみたいっていうのがあります。

――どんな役やりたいとかあります?

うーん、例えば特撮でいうと、すぐやられちゃう的な(笑)。その他大勢の1人とか、もし例えばドラマのテレビシリーズ的なものだったら、なんか脇役だけど必ずどっかに映ってる人みたいな。この人誰だろう?って見てもらえるような立ち位置になりたいですね。

――セリフがある役とかはいかがですか?

そうですね、どうなりますかね。やってみたいという気持ちはありますし、大げさに言うと声優とかもやってみたいですし。でも果たして僕がそんなこと出来るのかっていうのがあるので、本当夢というか、願望ですよね。

――先人のレスラーの中でも、映画やテレビに出てる方はたくさんいらっしゃいますよね。プロレスラーとしてキャリアを重ねて、特にエース格になってくるとそういったことも求められてくるのかなと思います。

そうですよね。これもマーケティングの一部なのかも分からないですけど、プロレス以外でプロレスを広めるっていうのもプロレスラーの仕事だと思うので。昔みたいにリング上で戦って魅せるだけではなく、それ以外のもの。リング上で試合を見せるのもそうですけど、プラスアルファ、しゃべりも求められている時代って言うのを感じるので、やはり多種多様・オールマイティに出来ないと、プロレスラーとしても人間としても生きていけないのかなと思います。

――青柳選手は、そのへん素養をはすごく感じますよね。発言もとてもスマートでクレバーだなと思いますし、うまく下に見せつつ、リング上ではやっちゃうぞという。

ありがとうございます。もしかしたら下手したらこれも消去法な感じもする…。そんなに周りがうまくないから、それっぽく僕が出来てるように見えるんじゃないんですか(笑)?

――いやいやいや

言い方変ですけど、やっぱプロレスラーもタレントみたいな感じにならないと世の中に認知されないので。レスラーもタレント的な意識でやっていかないと駄目ですよね。

――カラオケ番組とかいかがですか?

ちょっと出てみたいですね。

――歌は得意ですか?

いやぁ、ごく一部の歌によりますね。本当に1、2曲くらいしかないですけど。

――ちなみにその曲は?

今すぐ歌えと言われたら、アリスのチャンピオンですかね。

――それはリングにかける想いというか…

そういうのもありますし、個人的な話をすると「はじめの一歩」が好きで。高校生の頃、再放送か何かで見たんですけど、その中でボクサーたちがその歌を歌うシーンがあって、その曲にハマったんですよね。漫画も読んだりしてます。

――なかなか終わらないですもんね。

ずっと続いてほしいですね。

⑧チャンピオンカーニバル連覇の先に見据えるもの

――そして最後にチャンピオン・カーニバルで連覇したその先に見据えるものっていうのは何かありますでしょうか?

やっぱり最近、全日本プロレスはベルトが流出しているじゃないですか。ファンの信頼をちょっと失いつつあるのかなっていうのがあるので、その中でも全日本プロレスは大丈夫ですよって言うのを見せたいですね。1個1個…、僕も世界タッグのベルトを流出させてしまった張本人なんで、取り返しのつかないことをしてしまったのをちょっとずつ取り返していけたらなという思いがありますよね。あとは、永田裕志がチャンピオン・カーニバルの優勝者を挑戦者に迎えるみたいな感じで上から目線で言ってましたけども、決してチャンピオン・カーニバルは三冠次期挑戦者決定戦決定リーグではないので。チャンピオン・カーニバルは、チャンピオン・カーニバルとしてのバリューを守りたいっていうのがあります。なので、優勝した暁には永田裕志に挑戦してくださいって言わせながら土下座させます。

――それぐらいの覚悟があるということですね。

それをちゃんとファンの皆さんの前でやりたい。それが直近の見据えるものですね。あとは最初に僕が言ったように、やっぱ3連覇。ジャイアント馬場さんの記録に並ぶことが僕が出来る、僕にしか出来ない使命だと思ってやってますので、それを果たせたらなって想いです。

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

「#ajpw チャンピオンカーニバル 2023」【公式戦日程】
4 月 8 日(土) 18:30 東京・後楽園ホール【開幕戦】
4 月 10 日(月) 18:30 神奈川・横浜市保土ケ谷公会堂
4 月 15 日(土) 18:00 愛知・名古屋国際会議場
4 月 16 日(日) 14:00 静岡・アクトシティ浜松
4 月 22 日(土) 18:00 新潟・新潟市西川多目的ホール
4 月 23 日(日) 17:00 宮城・夢メッセみやぎ 西館ホール
4 月 25 日(火) 18:30 東京・後楽園ホール
4 月 30 日(日) 17:00 大阪・エディオンアリーナ大阪 第 2 競技場
5 月 4 日(木・祝) 18:30 東京・後楽園ホール
5 月 7 日(日) 16:00 東京・大田区総合体育館【優勝決定戦】

© 株式会社リアルクロス