入場料は義援金 9日にトルコ地震支援で上映会

トルコ・シリア大地震チャリティーとして田並劇場で上映される映画のポスター(和歌山県串本町田並で)

 和歌山県串本町田並の田並劇場は9日、トルコ・シリア大地震チャリティー上映会として、トルコの絨毯(じゅうたん)作りを描いたドキュメンタリー映画「絨毯の成る果樹の庭先―トルコ ある村の手仕事―」(内田英恵監督、40分)を上映する。入場料として被災者支援の義援金を募り、関係者がトルコに届ける。

 映画は、トルコのドシュメアルトゥ絨毯の発祥の地といわれるコワンルック村を訪れ、現在では数人のみとなった織り手の一人であるアイシェ・タチュさんの手仕事と暮らしを見つめるという内容。

 田並劇場によると、今回の上映会は、以前トルコを訪れた際にこの映画に出演しているアイシェさんらと知り合った田辺市本宮町でゲストハウス「宿屋れもん」を営む郷田英子さん(59)が、大地震を受けてこの映画のチャリティー上映を計画していた内田監督と田並劇場をつないで実現。郷田さんは「皆さんと一緒にトルコを共有し、被災地に思いを寄せる一日になれば」と呼びかけている。

 上映は午前10時からと午後1時から、午後3時からの計3回で、入場料の代わりに義援金を呼びかける。午前11時からはウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を通じて内田監督と観客が交流する場も設ける。

 郷田さんは今月下旬からトルコを訪れる予定にしており、今回集まった義援金は全額、現地で被災者支援の活動をしている団体に直接届けるという。

 問い合わせは田並劇場保存会(0735.66.0557)へ。

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