修復終えた伊藤若冲「百花図」公開 緻密な描写がより鮮明に 金刀比羅宮で8日から特別展 香川

香川県琴平町の金刀比羅宮で江戸時代の人気絵師・伊藤若冲の展覧会が8日始まります。

(記者リポート)
「ご覧ください。部屋の中に満開の花が咲き誇っています。こちらが修復された伊藤若冲の『百花図』です」

8日から公開される「百花図」は伊藤若冲が1764年に描いた障壁画で、ふすまに、ツバキやボタン、ユリなど201点もの花々が描かれています。

ひびが入るなど傷みが目立っていたため、約1年4カ月をかけて修復しました。色の発色がよくなり、若冲独特の緻密な描写が見やすくなったそうです。

修復の完了を記念して、9年ぶりに奥書院を特別に公開します。

(金刀比羅宮/琴陵泰裕 宮司)
「ガラス張りでもなく本当に間近に見られる作品の素晴らしさを堪能していただきたい」

このほか奥書院では江戸時代の画家・岸岱の「群蝶の図」が、表書院では江戸中期の絵師・円山応挙の「遊虎図」などを見ることができます。

金刀比羅宮の特別展「お待たせ!こんぴらさんの若冲展」は8日に開幕し、入場者は1時間ごとの入れ替え制です。

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