メッツ・バーランダーの回復は順調 4月中の戦列復帰に自信を示す

右肩の大円筋(肩関節を動かすときに影響する筋肉)の炎症で開幕から故障者リスト入りしているジャスティン・バーランダー(メッツ)だが、4月中の戦列復帰が現実味を帯び始めてきた。まだわずかに炎症は残っているものの、バーランダーは「数日前に峠を越えたような感じがしている」と順調に回復していることへの手応えを口にした。現在は75%程度の力でのスローイングを行っており、完全に炎症が消えた段階で本格的に戦列復帰に向けた調整に入っていくようだ。4月中の戦列復帰について「とても合理的だと思う」と話している。

現在40歳のバーランダーは2020年9月に受けたトミー・ジョン手術の影響で2021年シーズンを全休したが、昨季は18勝4敗、防御率1.75と完全復活。最多勝と最優秀防御率の二冠を獲得してキャリア3度目のサイ・ヤング賞に輝き、アストロズの5年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。オフに選手オプションを破棄してFAとなり、2年8666万6666ドルでメッツと契約。年平均4333万3333ドルは同僚マックス・シャーザーと並ぶ歴代最高額である。

今季のメッツはシャーザー、バーランダー、千賀滉大、カルロス・カラスコ、ホセ・キンタナという強力ローテーションが予定されていたが、キンタナが肋骨を負傷して長期離脱となり、開幕直前にはバーランダーの離脱も決定。この2投手の代わりにデービッド・ピーターソンとタイラー・メギルがローテーションに加わっている。年俸総額が3億ドルを超える大型戦力を擁しながら、開幕8試合で4勝4敗と波に乗れない戦いが続いており、バーランダーとしては一刻も早く復帰してチームに貢献したいところだろう。

バーランダーは「想像していたメッツでのキャリアの始まり方ではなかったけれど、常にベストを尽くそうと思っている」とコメント。「故障は起こるものだし、コントロールできないこともある。復帰できるように最善を尽くし、復帰後は穴埋めができるように頑張るよ」と経験豊富なベテランらしく、現状を冷静に捉えていた。

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