現在マンチェスター・シティで世界最高峰の監督として評価されているジョゼップ・グアルディオラ氏。
彼が指導者としてデビューしたのは古巣でもあるバルセロナのBチーム。4部に沈んでいたクラブを昇格させ、そして2008年夏からトップチームの監督に招聘された。
その時にはロナウジーニョやザンブロッタ、デコなどを売却し、ダニ・アウヴェスやアレクサンドル・フレブらを獲得した一方、Bチームにいた選手たちを多くトップへと引き上げた。
そんな2008-09シーズンにデビューしたバルセロナ下部組織出身の若手選手を特集しよう。
オイエル
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2014
現在:パフォス(キプロス)
ポジション:GK
ビクトル・バルデスが絶対的なゴールキーパーとして君臨しており、さらにホセ・ピントやジョルケラもサブにいたという状況で、オイエルはなかなか出場機会を与えられることがなかった。
2007-08シーズンのコパ・デル・レイでトップチームデビューを果たしたが、その後はリーガ1試合で起用されたのみ。2014年まで全く出番がない状況が続いたあと、グラナダへと移籍していった。
33歳になった現在はキプロスリーグの強豪であるパフォスでプレーしている。
ジェラール・ピケ
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2023
現在:引退
ポジション:DF
もちろん彼の場合は一度バルセロナを離れてマンチェスター・ユナイテッドに移籍しているが、2008年夏にジョゼップ・グアルディオラ監督の誘いで復帰。ユース時代を過ごしたクラブで大ブレイクした。
その後はクラブで600試合以上に出場し、スペイン代表でも100cap以上を獲得。2008年夏にマンチェスター・ユナイテッドで挑んだチャンピオンズリーグ決勝でベンチ入りできなかった男が、その1年後にバルセロナでレギュラーとして欧州王者になった。しかもチャンピオンズリーグ決勝で倒した相手は古巣だった。
グアルディオラが去ったあともずっとバルセロナで活躍を続け、今シーズン途中に現役を引退することを発表した。現在は「キングス・リーグ」というスモールコートの大会を主催するなどビジネスマンとして活動。
アルベルト・ボティア
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2010
現在:アル・ワフダ(サウジアラビア)
ポジション:DF
バルセロナのBチームで活躍していた長身センターバックのボティア。2008-09シーズンの途中にトップチームへと引き上げられ、ジェラール・ピケとの交代でデビューした。
ただ結局トップチームでの出場はこれだけで、2009年夏にスポルティング・ヒホンへと貸し出されてそのまま完全移籍。2012年にはセビージャへステップアップしたが成功はできなかった。
ちなみに2012年のロンドン五輪ではスペイン代表の一員として出場。日本代表やホンジュラス代表、モロッコ代表と対戦している。
マルク・ムニエサ
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2013
現在:アル・アラビ(カタール)
ポジション:DF
2008-09シーズンのオサスナ戦でデビューしたムニエサ。そのときわずか17歳と56日という若さであった。大きな期待を受けたものの、結局はバルセロナで4試合しか起用されなかった。
2013年のU-21欧州選手権で優勝したあと、契約満了でバルセロナを退団。イングランド・プレミアリーグのストーク・シティへと移籍していった。
それからジローナを経て2019年にカタール・スターズリーグのアル・アラビへと移籍。30歳になった現在も中東でプレーを続けている。
ビクトル・サンチェス
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2011
現在:無所属
ポジション:MF
ジョゼップ・グアルディオラ監督がBチームで行っていたポゼッションスタイルを実現するため、セントラルMFを務めていたビクトル・サンチェスがトップチームへ引き上げられた。
オイエルと同じくアルコジャノとのカップ戦で初出場し、その後7試合でチャンスを獲得したものの、セルヒオ・ブスケツとチアゴ・アルカンタラの登場が彼を阻害した。
そしてシェレスとヘタフェへのローン移籍を経てスイスのヌシャテル・ザマックスへ移籍。それからエスパニョール、ウエスタン・ユナイテッド、そしてジローナでプレーした。現在は無所属となっている。
セルヒオ・ブスケツ
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~
現在:バルセロナ所属
ポジション:MF
ビクトル・サンチェスとともにジョゼップ・グアルディオラ監督が率いたBチームの主力となったブスケツ。2008年9月にリーガでデビューを果たし、いきなり41試合に出場するなど輝かしいファーストシーズンとなった。
それから600以上の試合に出場するなどバルセロナのレジェンドの一人に。ジェラール・ピケとともに多くのタイトルを獲得し、現在もトップチームの重要な存在となっている。
チアゴ・アルカンタラ
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2013
現在:リヴァプール
ポジション:MF
2008年にU-17欧州選手権で優勝したメンバーの一人であるチアゴ・アルカンタラ。グアルディオラ監督によってトップチームに引き上げられ、1年目のマジョルカ戦でデビューを果たした。
ただブスケツ、チャビ、イニエスタのトリオが確定されてしまった時期であったため、才能は明らかであったにもかかわらずサブの1番手という状況が続いてしまった。2013年にバイエルン・ミュンヘンへと移籍し、再びジョゼップ・グアルディオラ監督の下でプレーした。
チャビ・トーレス
国籍:スペイン
バルセロナ在籍:2008~2009
現在:ルーゴ
ポジション:FW
アリカンテからバルセロナのBチームに加入したFWチャビ・トーレス。ジョゼップ・グアルディオラに指導を受け、2008-09シーズンの終盤にラ・リーガでデビューを果たした。2試合でプレーしたもののその後契約は更新されず、そのままマラガへと移籍した。
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それからレバンテやヘタフェ、ベティスなど様々なクラブを渡り歩きながらキャリアを重ね、2020年からは2部のルーゴに所属していた。ただ今年初めに八百長の関与で有罪とされ、10ヶ月の懲役と22ヶ月のプロサッカー活動追放が言い渡されており、現在はまだ執行命令が出ていないためプレーを続けている状況だ。