一般住民がいない東京の離島「硫黄島」「南鳥島」 そこで沖電が始める取り組みとは

 沖縄電力は4日、東京都の硫黄島や南鳥島で太陽光発電や蓄電池を使ったエネルギーシステム運用の実証を始めると発表した。グループ会社のシードおきなわと共同で環境省の事業を受託した。来間島(宮古島市)など県内離島で蓄積した再エネ活用の知見を生かして、収益拡大やCO2(二酸化炭素)削減の実証に取り組む。

 硫黄島や南鳥島には一般住民はおらず、常駐している自衛隊や気象庁の住居や、電気自動車などに太陽光と蓄電池を使って電力を供給し、統合制御する実証を行う。事業期間は2025年度まで。

 沖電はこれまで、来間島で太陽光と蓄電池を使い一定のエリアに電力を供給する事業を手掛けてきた。培ったノウハウを沖縄と環境が似た島しょ地域に広げるため21年に設立されたシードおきなわとは、パラオでも再エネ普及の調査を実施している。

(當山幸都)

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