名古屋市南区の笠寺観音で4月9日から8年に一度の秘仏本尊「御開帳」が始まる 本堂改修や護摩堂新築など再整備事業が完了

笠寺観音全景(中央が本堂、左が信徒会館)

名古屋市南区の笠寺観音(笠覆寺)は、名古屋城を中心に恵方がめぐる尾張四観音の一つで、約1300年の歴史がある尾張の名刹です。本堂建立以来最大とされる本堂改修、護摩堂新築、信徒会館新築、庫裡新築、境内整備等が10年にわたり行われていました。完成を祝い、2023年4月9日(日)に落慶法要が開催され、4月18日(火)までの期間、8年に1度天平時代から続く御本尊十一面観音様の御開帳が行われます。この機会に一度お参りしてみてはいかがでしょうか。

笠寺観音全景(中央が本堂、左が信徒会館)

平安時代に創業、社寺建築のエキスパート「中村社寺」とは

中村社寺は創業天禄元年(西暦970年)に社寺造営のため初代当主が京都から一宮に移り、この地で大工集団を束ね、一家を成したのが始まりとされ、以降愛知県を拠点に全国で社寺建築を手掛けています。2022年には加藤雅康氏(現代表取締役会長)が創業家二十一世三代目中村豊三郎を襲名し、笠寺観音においては2002年から玉照堂・六地蔵堂新築、2020年より本堂改修・護摩堂新築、信徒会館新築・庫裡新築、境内整備等の一大再整備事業を担っています。

本堂の内部
護摩堂の外観と内部

笠寺観音(笠覆寺)概要

今から約1300年前の天平5年(733)、呼続の浜に流れついた流木に禅光上人が十一面観音像を刻んで安置し、小松寺と号したのが始めと言われています。旅の途中で通りかかった藤原兼平(藤原基経の子、875年 – 935年)が、雨の日にこの観音像を笠で覆った娘を見初め、都へ連れ帰り玉照姫と名付け妻としたというエピソードから、縁結びの観音様としても有名。

住所:名古屋市南区笠寺町上新町83
本堂の開堂時間・受付窓口:午前8時~午後4時
アクセス:名鉄「本笠寺」駅下車徒歩3分、JR「笠寺」駅下車徒歩20分

※行事への参加にあたってはマスクの着用をお願いいたします。発熱・咳などの風邪症状のある場合は参加をご遠慮ください。笠寺観音境内では無許可でドローンなどを飛行させる事は禁止されています。祈祷日などは駐車場の利用が困難なため公共交通機関をご利用ください。

※2023年4月10日(月)~18日(火)の秘仏参拝は午前9時~11時30分、午後1時~3時
行事など詳細は公式HP(http://kasadera.jp/index.html)、
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※掲載情報は公開日時点のものとなります

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