特殊詐欺への警戒を 警察が犯人のやり取りと被害者の声を公開

被害が収まる兆しが見えない特殊詐欺に警戒してもらおうと、警察は電話をかけてきた犯人の声や被害者のインタビューを公開し注意を促しました。

「このような問題はきょうは初めて出たんですか、それとも前も見たことがありますか。どうですか」

特殊詐欺の犯人と警察官とのやり取りを録音した音声です。片言の日本語でパソコンの操作を求めます。

「これからね四角、4つのマークを押してアルファベットのRのボタンを同時に押してください。これから私の言う通りに新しい文字を入力してください」

その後、警察官であることに気づいたのか電話は切られてしまいました。

これは、パソコンのサポート窓口を装い現金や電子マネーをだまし取る、いわゆるサポート詐欺の手口です。

サポート被害にあった男性が、インタビューに応じました。

被害男性「娘が2人いるんですけども、お父さんはそんなのに絶対引っかからないと思っていたと言われるし、私も引っかかるとは思ってなかった」

インタビューに応じたのは、仙台市内の60代の男性です。

男性は2月、パソコンを使用していたところ警告音とともにウイルスに感染していると画面に表示されました。サポート窓口として案内された番号に電話したところ、言葉巧みにだまされ後で、返金するという条件で電子マネー約130万円分を複数回にわたり購入させられたということです。

被害男性「額が少ないうちはそうでもないと思ったが、額が多くなると実際に詐欺にかかったというよりはどうやっても戻そうという気になるんですよね。そっちの方が強くなって。少しでもおかしいなと思うようなことがあれば、自分であきらめて誰かに聞くなり連絡するなりという方が最終的な被害は少ないのではないか」

警察では、電話でやり取りをする際には、「すぐに信じない」「お金は振り込まない」「カードは渡さない」この3つの「ない」を合言葉に、詐欺に警戒してほしいと呼びかけています。

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