任期は21日…異例「4年越し」の繰り上げ当選 望月氏「できる限りを」 2019年の市議選、くじ引きで落選

望月高志氏

 埼玉県狭山市選挙管理委員会は10日、2019年の市議選で得票同数のためくじ引きで落選した元市議の望月高志氏(43)を繰り上げ当選にすることを決めた。9日投開票の埼玉県議選に市議2人が出馬したことに伴う対応。

 現在の市議が4月30日に任期満了を迎えることから、望月氏の任期は21日間となる。任期満了に近づく中での繰り上げ当選は異例だ。

 望月氏は19年の市議選で1289票を得たが、別の候補者1人と同数だったため、くじ引きになった。望月氏は落選し、次点の状態となっていた。

 市役所で10日午前に当選証書を受け取った望月氏は、取材に「4年前に託してくれた票がある。できる限りのことをしたい」と話した。

 公選法では、選挙後3カ月を超えてから欠員が生じた場合、繰り上げ当選は行われないが、当選者と同数の票を得た候補者がいた場合は行われるとしている。

 望月氏の議員報酬は月額44万円が日割り計算され、4月30日まで務めた場合は30万8007円が支給される。

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