「サル痘」国内の感染者100人突破、厚労省「感染拡大している」

 厚生労働省は11日、感染症法で4類に指定されている「サル痘」の感染者が新たに10人確認されたと発表した。国内で初めて確認された去年7月以降の累計で100人を突破したことになり、感染が拡大しているとして注意を呼びかけている。

今年に入って感染者98人

 同省の発表によると、11日までに新たに確認された感染者は10人で、兵庫県の1人を除いては全て首都圏在住。症状は安定しているという。これで国内の累積感染者数は106人となった。今年に入っての感染者数は98人で、感染が拡大している。

 「サル痘」はかつて存在していた天然痘と臨床症状が似ているが致死率は高くなく、アフリカのコンゴ共和国において約5%程度の死亡例が報告されているが、先進国では死亡例はない。症状としては2週間前後の潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後発疹が出現する。濃厚な接触で感染するとされており、国内ではこれまで女性の感染は報告されていない。

 厚労省は「国内で感染が拡大しており、発疹などの症状あった場合は最寄りの医療機関に相談してほしい」と呼びかけている。

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