余命わずかな272キロの男 看護師への信頼とつらい過去 「ザ・ホエール」本編映像

「ブラック・スワン」「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督、「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザー主演の映画「ザ・ホエール」(公開中)から、自宅で孤独な引きこもり生活を送るチャーリーと、彼に寄り添い続ける唯一の友人で亡くなったチャーリーの恋人アランの妹でもある看護師のリズとのシーンを切り取った、本編映像が公開された。

日に日に体調が悪化し、呼吸器をつけるようになったチャーリー。リズとの間に、さまざまな思いが入り混じる。目を潤ませて謝ることしかできないチャーリーに、リズは「やめて」と答える。たまらずリズは、「ひどい人。また私をこんな目に」と声を震わせながらチャーリーへ思いをぶちまける。家族を捨てる選択しかしなかった自身を悔やみ、さらに恋人アランを失ったことが引き金となり心と体を制御できなくなってしまったチャーリー。最愛の人だったアランと家族であることを認められず、最期の姿を見ることができなかったつらい過去も明かされる。

リズを演じたのは、アカデミー賞助演女優賞にノミネートを果たしたホン・ チャウ。チャーリーを演じたブレンダン・フレイザーは、アカデミー賞の受賞スピーチで「鯨が深い水の中でここまで泳げたのは、才能あふれるホン・チャウのおかげ」と、ホン・チャウへ特別な感謝を伝えている。

「ザ・ホエール」は、自宅のソファからほとんど動かず、引きこもり生活を送り続けた結果、重度の肥満症となったチャーリーを主人公とした作品。心不全を患い自身の死期が近いことを悟ったチャーリーは、過食の原因ともなった長らく押し込め続けたトラウマと向き合うことを決意する。自らが壊してしまった家族、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする彼の最期の5日間を描く。主演は、ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたブレンダン・フレイザー。自身初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

【作品情報】
ザ・ホエール
2023年4月7日(金)、TOHO シネマズ シャンテ他全国ロードショー
配給:キノフィルムズ
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