元ポルノスター 無一文の現状が”自分のせいではない”と矢継ぎ早に説明  「レッド・ロケット」本編映像

2023年4月21日より劇場公開される、「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」のショーン・ベイカー監督作「レッド・ロケット」から、元ポルノスターのマイキーによるマシンガントークが炸裂するシーンの、本編映像が公開された。

無一文で故郷のテキサスに戻り、妻のレクシーと義母のリルが住む家になんとか上げてもらえたマイキー。無一文で行く当てもない現状は“自分のせいではない”ことを、聞かれてもいないのに矢継ぎ早に説明し始める。スラングを織り交ぜながらまくしたてるマイキーに、レクシーとリルは家に入れたことを早くも後悔し、うんざりした顔を見せる。しまいにはまだ婚姻関係にある妻レクシーに対して、「これでまた夫婦の気分になれる」と能天気に言い放つ。レクシーはぼそりと「まだ夫婦だよ」とつぶやくが、自分の話に夢中のマイキーの耳には届かない。

マイキーはデリカシーのない男として描かれる一方で、目が離せない魅力も放っている。彼を演じたサイモン・レックスは、「マイキーが好かれるように演じたつもり」「無邪気で少年のような男にしようとしたんだ。ピーターパン症候群かもしれない。自分が何をしようとしているかが分からないような男だから」と語っている。

「レッド・ロケット」は、「ポルノ界のアカデミー賞を5回逃した」というスターポルノ俳優だったマイキーを描いたヒューマンドラマ。落ちぶれて無一文で故郷のテキサスへ舞い戻ったマイキー。別居中の妻の家に転がり込んだが仕事はない。昔のつてでマリファナを売りながらどうにか生活していたある日、ドーナツ店で働く少女と出会い再起を夢見る。「タンジェリン」「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」など、アメリカ社会の「声なき声」をすくい上げてきたショーン・ベイカー監督が、利己的でナルシスト、口先だけの男マイキーを主役に、社会の片隅で生きる人々を描き出す。

主演は、ポルノ出演映像が流出したことで一時は表舞台から姿を消していたこともあるなど、マイキー役とリンクするかのようなスキャンダラスな経歴を持つサイモン・レックス。撮影監督は「WAVES/ウェイブス」のドリュー・ダニエルズ。16ミリフィルムで、テキサスの工業地帯を美しく切り取っている。

公開翌日となる4月22日には、ヒューマントラストシネマ渋谷にて、ショーン・ベイカー監督によるオンライン舞台あいさつが予定されている。また、原宿のドーナツ&コーヒーショップ「グッドタウンドーナツ」や渋谷の「出版する本屋」SPBS本店とのタイアップも実施される。

【作品情報】
レッド・ロケット
2023年4月21日(金)、ヒューマントラストシネマ渋⾕、シネマート新宿ほか全国順次公開
配給:トランスフォーマー
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R-18+

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