【2024年関東・潮干狩りスポット9選】無料で楽しめるところも!時期・持ち物・持ち帰り方を達人が解説

【2024年4月19日更新】潮干狩りのシーズンが到来!大人も時間を忘れて、つい夢中になってしまうレジャーですが、「どこがいいの?」、「何時に行けばいいの?」、「持ち帰る方法は?」などの知りたいこともたくさんありますよね。そこで今回は、無料で潮干狩りを楽しめるスポットを含む9選~関東編~の紹介とともに、必要な知識と持ち物などを、潮干狩りの達人・原田知篤さんに詳しく解説してもらいました。

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潮干狩りに「適した条件(時期・時間)」は?

アサリは、産卵前の春の時期に栄養を蓄え、旬を迎えることから、潮干狩りは3月〜6月にかけてがちょうどよいシーズンです。

せっかく行ったのに全然採れなかった……ということにならないためにも、潮干狩りは計画立てが重要です。春の大潮から中潮にかけての日が適しています。潮が引くはずの日でも、低気圧がのっていたり、風が強い日は予想値ほど潮が引かないことがあることも知っておきたいところです。

また、潮干狩りに適している時間帯は、干潮の前後2時間ずつだということも知っておきましょう。そのなかでも特に干潮の2時間前から潮が引き切るまでが、どんどん新しい砂浜を沖に向かって攻められるので、採りやすい時間ですよ。

潮干狩りは楽しめるタイミングが限られているので、休日などは駐車場の確保に苦労することが考えられます。余裕をもって出かけましょう。満潮・干潮の時刻を予測した「潮見表」が、各スポットの公式サイトに掲載されているので、それを参考にスケジュールを立てることをおすすめします。

必要な「持ち物・服装」は?

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【服装】

・紫外線対策

春から急激に紫外線が強くなりはじめるので、長い時間太陽の下で行う潮干狩りに行く際は、充分な対策を心がけましょう。帽子と日焼け止めは必須です。

・動きやすい服

寒さ対策や紫外線対策ができる動きやすい装いがベスト。UVカットのラッシュガードやナイロンパーカーは軽くて薄いので、暑い季節や寒さ対策にもおすすめ。撥水性があるものだと、泥汚れも気にならないので◎。

・足元

足場の悪い砂浜を歩くことになるので、動きやすさと脱げにくさも重要。素足で浜辺に入ると、割れた貝やゴミなどでケガする可能性があるので、マリンシューズや長靴がおすすめです。ビーチサンダルは、泥はねするので避けたほうがよさそう。

【持ち物】

・タオル

タオルがあると寒いとき首に巻いたり、汗を拭いたりすることができて重宝します。

・熊手

潮干狩りの必須アイテム、熊手。100円ショップやECサイトなどでも手軽に買うことができ、潮干狩り場でレンタルを用意していることも。爪の間が網のようになっているタイプは、使用禁止の場所もあるので要注意です。

・網

採った貝を入れておくために必要なアイテム。100円ショップで購入できるものでもOKです。

・クーラーボックスと保冷剤

クーラーボックスと保冷材があると、アサリを持ち帰る時に便利。アサリはクーラーボックスに入れる際に、必ず水から出した状態にしましょう。

・ペットボトル

アサリが一番砂を吐きやすいのは棲んでいた場所の海水です。ペットボトルなどで現地の海水を持ち帰りましょう。アサリ1kgに対して最低でも1リットルが必要です。

貝を持ち帰る時の「正しい処理方法」は?

【持ち帰りに使いたい道具】

新鮮な状態で持ち帰りたいので、クーラーボックスを用意するのがおすすめです。温度を上げないために保冷材を入れるのを忘れないように。また、条件にもよりますが、1時間程度であればビニール袋やバケツでの持ち帰りも可能な場合もあります。ただし、その際も水から出した状態で温度も上がらないように注意しましょう。

【おいしく食べるための処理方法】

アサリの砂抜きは海水で行うのが効率的(3%の塩水でも可能ですが、海水に比べて砂の抜けが悪い場合も)です。気温が上がる4月以降なら、2~3時間ほど静かな場所に置いておけば砂が抜けるはず。

また、その際は、トレイのような底が広く平らな物を使うのがベストです。アサリを何段にも重ねないように置くのが大切。下に網などを敷いておくと、吐いた砂をほかのアサリが吸い込むこともなく、スムーズに砂抜きができますよ。

砂抜きが終わったら体内の塩分を吐かせます。これが塩抜きで、これをしないと塩辛くて料理には使えません。水から上げて30分〜1時間室内に置いておけばアサリは塩水を吐き出します。

【教えてくれたのはこの人】

史上最強の潮干狩り超人・原田知篤氏

https://harady.com/shiohigari/

無料で楽しめる!関東のおすすめ潮干狩りスポット

潮干狩りに適した時期や必要な持ち物、処理方法がわかったところで、ここからは、関東でおすすめの潮干狩りスポットを厳選して9カ所紹介します。まずは無料で楽しめるスポットから。

【東京都】葛西海浜公園

東京湾に面した葛西海浜公園。水族館や観覧車のイメージも強いですが、天然の砂浜である西なぎさでは潮干狩りもできるんです。バカガイやシオフキガイ、アサリなどが採れるほか、天然ならではのカニや魚を発見できることもあり、潮干狩りだけではなく、自然との触れ合いも魅力。

週末は、駐車場に並ぶことも考えられるので、なるべく公共交通機関を利用することをおすすめします。

葛西海浜公園

時期:通年

営業時間:9:00~17:00(時季により延長)

料金:無料

住所:東京都江戸川区臨海町6丁目

電話番号:03-5696-4741

アクセス:JR京葉線「葛西臨海公園駅」から徒歩約11分

駐車場:181台(うち身障者用18台)・1時間まで300円、以後20分まで毎に100円

※駐車場は葛西臨海公園のものになります

公式サイト:https://kasaikaihinpark.com/

【神奈川県】海の公園

首都圏の潮干狩りスポットとして有名な「海の公園」。横浜で唯一の海水浴場をもつ公園です。無料で楽しめる潮干狩りスポットとして、夏の海水浴シーズンとともに、多くの人で賑わいます。

自然に見える砂浜ですが、千葉県から運んだ砂で人工的につくられたもの。アサリをはじめ、マテガイ、シオフキ、カガミガイなどが多くの生き物が生息しています。

ただし、一人が一度に採る貝の量は、2㎏以内で、幅15㎝を超える貝採り器具の使用はできません。また、2cm以下の稚貝の採取はしないようにしましょう。

海の公園

時期:3月〜9月中旬頃

料金:無料

住所:神奈川県横浜市金沢区海の公園10番

電話番号:045-701-3450

アクセス:シーサイドライン「海の公園南口」駅、「海の公園柴口」駅または「八景島」駅からすぐ

駐車場:柴口駐車場 (E駐車場)1,064台(1時間310円、駐車後12時間以内最大1,550円)

磯浜駐車場(F駐車場)362台(1時間310円、駐車後12時間以内最大1,550円)

公式サイト:https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/park/uminokouen/clamming.php

【茨城県】大洗サンビーチ

大洗町においては、第1サンビーチと第2サンビーチでのみ貝類を採ることができますが、「潮干狩り場」として運営しているわけではなく、天然の貝が多く生息している自然の砂浜です。資源保護のため、 採っても良い量や貝のサイズ、使っても良い道具が決められています。ルールを守りながら楽しく遊んでください。

大洗サンビーチ

時期:4月中旬~6月末の干潮の前後1時間

※時期は目安です。「潮干狩り場」ではないので、開催時期はありません。

料金:無料

住所:茨城県東茨城郡大洗町大貫町(第1・第2サンビーチ)

電話番号:029-267-5175

アクセス:鹿島臨海鉄道大洗鹿島線「大洗駅」から徒歩20分

駐車場:5,000台(障害者用50台)※2024年3月~10月の土日祝日、ゴールデンウィーク期間、海水浴場開設期間などは有料。詳しくはこちら

公式サイト:https://www.oarai-info.jp/season/postid_2489/

まだまだある!関東のおすすめ潮干狩りスポット

【千葉県】江川海岸

千葉県木更津市の江川海岸は、古くから海苔の養殖やアサリ漁などの水産業が盛んなエリアで、東京湾に残された唯一自然の干潟を利用した潮干狩り場です。

潮干狩り場までは徒歩でも行けますが、有料の渡り船で行くことも可能です。アサリと海苔で知られる江川漁協が運営しており、熊手や編み袋など用具の貸し出しもあります(有料)。

江川海岸

時期:2024年4月9日(火)〜7月7日(日)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中学生以上)2,000円(2kgまで)、子ども(4歳から小学生まで)1,000円(1kgまで)

住所:千葉県木更津市久津間

(カーナビを利用の際は、江川海岸潮干狩場で検索)

電話番号:0438-41-2234

アクセス:内房線岩根駅からタクシー約6分

駐車場:あり(無料)

公式サイト:http://www.egawa-gyokyou.or.jp/shiohigari.html

【千葉県】木更津海岸

東京から東京湾アクアラインで約60分というアクセスの良さが魅力! テレビドラマ&映画『木更津キャッツアイ』のロケ地としても知られる「赤い橋の伝説」が生まれた中の島大橋を渡って行きます。

シーズン中は、さまざまなイベントが実施されていたり、休憩室や更衣室・足洗い場などの設備も整っているので、慣れていない人や子ども連れにもおすすめです。

木更津海岸

時期:2024年3月30日(土)~7月10日(水)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中学生以上)2,000円(2kgまで)、子ども(4歳~小学生)1,000円(1kgまで)

住所:千葉県木更津市中の島

(カーナビを利用の際は「千葉県 木更津市 中の島」で検索)

電話番号:0438-23-4545

アクセス:木更津駅西口より、海岸まで徒歩約25分

駐車場:あり(無料)

公式サイト:http://www.jf-kisarazu.jp/

【千葉県】ふなばし三番瀬海浜公園

「さんばんぜ」と読むこの場所は、東京都心に一番近い潮干狩り場として人気のスポット。海浜公園前に人工の干潟が広がり、栄養豊富な砂の中にたくさんの貝が生息しています。

2024年の潮干狩りの利用券は、セブンチケット(セブン-イレブン店内のマルチコピー機)での事前購入のみで注意が必要です。近くには、手ぶらで楽しめるバーベキュー場や、環境について学べる学習館などの施設も充実しています。

ふなばし三番瀬海浜公園

時期:2024年4月24日(水)~5月29日(水)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中学生以上)600円、子ども(4歳以上)300円

※アサリの持ち帰りは別途、100gにつき120円(税込)

住所:千葉県船橋市潮見町40

電話番号:047-435-0828

アクセス:JR総武線船橋駅南口(京成船橋駅)または、京葉線二俣新町駅(二俣新道バス停)より京成バスシステム船橋海浜公園行き終点下車。

駐車場:あり・普通車(1日1回)500円

公式サイト:https://www.sambanze.jp/

【千葉県】富津海岸潮干狩り

千葉県立富津公園に隣接した遠浅の海岸で、潮干狩りを楽しむことができます。休憩施設やコインシャワー、採ったアサリを持ち帰る際に必要な砂抜き用海水タンクまで、設備が充実。

例年、露店の出店もあり、お祭り気分も味わえるのも魅力のひとつ。近くには富津公園があり、キャンプ場やプール、テニスコートなどの施設もあるので、セットで訪れてみてはいかがでしょうか。

富津海岸潮干狩り

時期:2024年3月9日(土)~8月31日(土)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中学生以上)2,200円(網袋付約2kgまで)、子ども(小学生)1,050円(網袋付1kgまで)

住所:千葉県富津市富津2307-2(富津潮干狩場 直営海の家)

電話番号:月〜金0439-87-2121、土日祝0439-87-2233(潮干狩り場直営 海の家)

アクセス:JR内房線青堀駅下車「富津公園行き」バス終点下車、徒歩約1分

駐車場:約1,200台(無料)

公式サイト:https://www.city.futtsu.lg.jp/0000000314.html

【千葉県】牛込海岸潮干狩場

東京アクアライン・木更津金田ICから車で5分ほどのところにある牛込海岸潮干狩場。駐車場は約1,000台の広さがあり、無料で利用することができます。駐車場の目の前が潮干狩場という便利さも人気の理由。

開放的な広い海岸で、アサリやはまぐりなど貝種も豊富です。

牛込海岸潮干狩場

時期:2024年3月25日(月)~6月27日(木)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中学生以上)2,000円(2kgまで)、子ども(4歳以上)1,000円(1kgまで)

住所:千葉県木更津市牛込752

電話番号:0438-41-1341

アクセス:JR内房線 袖ヶ浦駅 北口改札口よりタクシーで約8分

駐車場:約1,000台(無料)

公式サイト:http://www.jf-ushigome.or.jp/

【千葉県】金田みたて海岸潮干狩場

「潮干狩りのメッカ」とも言われる千葉県木更津市にある金田みたて海岸。東京湾アクアラインを一望できるロケーションは開放感抜群! 簡易テントやレジャーシートを持参すれば、海岸のテントエリアで休憩を取りながら潮干狩りを楽しむことができ、ファミリーにもおすすめです。必要なものは売店でそろうため、手ぶらで潮干狩り体験も可能。休憩所や更衣室などの施設も充実しています。

金田みたて海岸潮干狩場

時期:2024年3月24日(日)~7月10日(水)

営業時間:潮廻りにより異なる

料金:大人(中高生以上)2,000円(2kgまで)、子ども1,000円(1㎏まで)

住所:千葉県木更津市中島4416

電話番号:0438-41-5200

アクセス:内房線巌根駅下車、駅からタクシーで約1,500円

駐車場:約300台(無料)

公式サイト:https://jf-kaneda.jp/event.html

自分の手で収穫した貝を使った料理の味は格別なはず! 貝を探すのも楽しく、帰ってからとった貝を料理して食べるのもおいしい、二度楽しめる潮干狩りは、春のお出かけ先としてぴったり。ぜひ計画してみてはいかがでしょうか?

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