津山を旅の拠点に 積水ハウスと大手米企業がホテル開業 「全世界1億7500万人の会員に情報提供」/岡山・津山市

大阪府の積水ハウスとアメリカの大手ホテル経営企業マリオット・インターナショナル(マリオット)が、岡山県津山市宮尾で整備していた宿泊特化型ホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・岡山津山」が完成し、11日、開業した。

同ホテルは、2社の地方創生事業「Trip Base道の駅プロジェクト」の一環で開設。国内24カ所目、県内では岡山蒜山(真庭市)に続き2カ所目となる。レストランを設けず、ホテルと近くの道の駅・久米の里を拠点に、車で市内をめぐりながら食事やレジャーを楽しみ、地域の魅力にふれるのをコンセプトにしている。

施設は、延床面積約2900平方㍍3階建てで、1〜2人利用の客室全78室(ツイン47室、キング31室)のほかに、地元名産品を販売する売店、県内の工芸品、市内の風景を収めたアート写真が並ぶライブラリーなどを備えている。料金は税込みで1室1泊1万4520円から。朝食弁当付きプランもある。一人旅、家族連れ、団体客、外国人旅行者といった幅広い層を取り入れ、今後は地域住民らと交流できる体験を企画していく。

この日、同ホテルで開かれた開会式には関係者約30人が出席。積水ハウスの石井徹取締役専務執行役員は「地元の人と自治体の強力なサポートがある。みなさんと地域の魅力を高め、誘客に尽力していく」、谷口圭三市長は「市の観光資源と外資系企業が持つ国際的な情報網を活用し、津山をPRしていく」とあいさつした。

マリオットの日本・グアム担当エリアヴァイスプレジデント・カール・ハドソン氏は「ウェブやメールなどで全世界1億7500万人の会員に情報提供できる。みな未知の場所へ行くのを楽しみにしていて、旅行先の選択肢に津山が加わる。地域のみなさんは笑顔で温かく迎え、必要な時は手を差し伸べてほしい」と話した。

くつろげる空間として作られた客室

テープカットをする関係者ら

© 津山朝日新聞社