
2021年4月に開通した箱根の観光地と南足柄をつなぐ「はこね金太郎ライン(南箱道路)」について、利用者が増加傾向にあることが14日までに、南足柄市商工会の交通実態調査で分かった。
昨年11月から12月にかけて実施した3日間の交通量調査では、8カ月前の調査から1割増となる計2126台が利用。観光シーズンということもあってか、1日平均で700台を上回った。県は当初、1日500台の利用を見込んでいた。
南箱道路は箱根町仙石原から南足柄市矢倉沢までの約11キロをつなぐ。県が箱根の渋滞緩和策として整備したが、元々は山中を抜ける林道だったため街灯もなく、道路幅も約5メートルと狭い。
調査は市商工会が南足柄側の出入り口で12時間の交通量を測定。道の駅「足柄・金太郎のふるさと」では観光客を対象にアンケートを実施した。昨年11~12月の調査では1日最大890台が走行。1日平均628台だった同3月の調査から利用台数が13%増え、8割以上が県内ナンバーだった。
アンケートでは、南箱道路開通を「知っている」と答えた人が前回調査から1.7ポイント増えて53.6%だった。一方で63.0%が南箱道路を利用した経験はなかった。市商工会は「認知度も少しずつ上がっていることで利用台数も増えている。地元への経済効果を高めるためにも南箱道路のPR策を考えていきたい」と話している。